書籍、漫画、そして今年はアニメと色々展開中の『無職転生』初読感想、ついに最終回。
番外編をの感想を書いた前回はこちら。
事前知識なし、偏見ちょっとありななろう系初心者が読む無職転生Web版の初読感想その5. 蛇足編+ジョブレス・オブリージュ+クリスマス短編、そして削除エピソードのアイシャ編の感想を掲載! 今回だけで文字数は11,000字を突破とえらいことに……
今回は厳密には『無職転生』じゃないんだけど、それと世界観を同じにする2作品についての感想ですね。
これで正真正銘の完結。
今回は短いので、軽い気持ちでお付き合いください。
王竜王討伐
『無職転生』本編の発表前に執筆して、本編途中に発表した作品らしい。
本当に番外編として捉えて、中断せずサッと読もう。
読了ー。
北神2世アレックスの若き英雄譚序章という内容だった。
読切単体として見ると設定過剰の描写過多なんだけど、無職転生読了後だと世界観を既に把握しているので、むしろファンに嬉しい描写が多かったな。
何か安心したのが、無職転生本編と比べて文章が読みにくかったり、構成や設定に無駄が散見されたこと。
それでも十分プロの実力だと思うけど。
何せ無職転生本編の出来が良すぎて作者さんはバケモノだと思ってたぐらいなので、「あぁ、これが成長してああなれちゃうんだ」という親近感みたいなのが沸きましたね。
特に作者さんの化け物スキル「登場人物の心情を読者に把握させる力」がまだ発展途上で、つまり「努力で辿り着ける領域」だったんだな、と。
半端な苦労ではないし才能も必要だろうけど、この事実はモノ書きに勇気を与えるのでは?
もちろん、王竜王討伐時点でも拙いなんて事は一切ないけどね。
内容についても楽しめたものの……本当に勝手な高望みなんだけど、「一騎打ちに居合わせた全員が感動した」っていう心の動きを読者にも共感させるよう働きかけて欲しかったかな。
クソ悪人のバルコルの心が洗われるぐらいの場面なのに、読者が想像・共感できる描写が少なかったのが残念。
ちょっと作者さんへのハードルが高過ぎる自覚はあるけど。
でも「アレックスの話の続きが読みたいな」と思えるぐらいには十分良かった。
主人公も全く違うのでスピンオフ感覚で楽しめる。
もちろん私は世界観の事前知識があったので作中用語も問題なし。
いやしかし、この感じだと作中世界のあらゆる人物のスピンオフで無限に面白い話が書けそうだな。
ちゃんと世界を描けてる作者さんなので、無限に深みが出せる。
古龍の昔話
2.龍魔の誕生
うおマジか!
本編重要キャラの魔龍王ラプラスのオリジン兼、6面世界の成り立ちの話だコレ!
という事は1話の語り手は技神ラプラスか!
これ作品世界の根幹中の根幹の話じゃない……?
最後にこんな話が用意されてるとは、ワクワクが止まらん。
しかし、語り手いくわ「この話はバッドエンド」か。
まぁ、そうなのかなぁ……
10.人の神の助言
面白く読みやすいのでスラスラ読める。
今の所はラプラスのオリジン話中心ですね。
そして人神が登場。
今回は普通に有用な助言っぽいので、この後に何かしてくるのかな?
しかし、人神はいつも誰にでも嫌われてんな……
甲龍王ドーラの息子、名前がペルギウスに!
ドーラが甲龍王ってあたりでうっすら想像はしてたんだけど、ここで「なるほどね」とニヤリと出来るのは長編作品の醍醐味だなぁ。
いま私、無職転生ファンっぽいぞ!
11.魔龍王
今の所は単なるラプラスのサクセス話なんだけど、嫌な予感が少しずつ累積してきたぞ……
ここから怒涛の展開が来る予感。
20.離反
うわー、キツイ。悲しみの連鎖過ぎる……。
世界が滅びたのは龍神の暴走だったと。
まだ全貌が明らかになってないけど、やはりここでも「説明と話し合い」の重要さが説かれてるね。
確かに年季数千年のイエスマン達に突然反対されても、いきなり意見交換というのは難しいか……
22.龍界の最後
うわ出たよヒトガミ。
勝ち誇ってる時のムカつくやつだ!
シラード、確かに各世界の犯人候補を四人集めて報告したあたりから怪しいと思ってはいたんだよなぁ。
人神に使徒化されてたのか……
ところで、“人神の姿をした何か“って何……?
ヒトガミ、正真正銘の人神ではなかったのか。
重要情報がバシバシ出てくるぞ。
23.そして新たな物語へ
読了!面白かったー!
途中悲しかったけど、最後に無職転生本編に繋がる情報がバシバシ出てきて高揚感がすごい。
これ、最後に読んで良かった……!
オルステッド生誕の秘密とかも分かって、かなり満足感が高かったな。
作者さんの狙い通り、読者としては「ヒトガミ許せねぇ!」とはなったんだけど、オルステッドに魔力を渡す存在ロステリーナとか、これ次回作に向けての伏線をメチャクチャ放り込んできてない……?
続編はよ!え、発表してないの!?うそだろ!?
古龍の昔話自体は、単体としてのテーマ性と面白さよりも、作品世界の補強としての役割が強かったですね。
無職転生本編読了後には「ルーデウスとしての物語は完結してるし、ヒトガミを倒す描写まではいいや」と言ってたんですけど、ここまで読み進めるとヒトガミ撃破の物語をすぐ読みたいな。
将来的には書いてくれるだろうけど、いつになるやら……
さて、これで長く続いた無職転生初読感想もおしまい。
面白かったし満足感も高いんだけど、古龍の昔話を読んだ以上、ヒトガミ撃破編が早く読みたいなぁ。
とりあえずファンとしてのスタートラインぐらいには立てたかな。
ここからはリアルタイムに追っていこう。
>オルステッドに魔力を渡す存在ロステリーナとか
これはエリナリーゼの事ですね
呪いを変換する装置(水晶)に入った後にラプラスがやられてしまった為にずっと放置されてしまったと
やがて其処がダンジョンと化した後に若き日の冒険者だった頃のペルギウス達に発見されて救い出されるもロステリーナは全ての記憶を失っていたと
もしかするとゼニスが囚われていたダンジョンのコア(水晶)も誰かが用意した装置の成れの果てだったりするのかもしれません
転移トラップや隠し階段、コア前の番人などあからさまに侵入者対策のセキュリティが万全でしたし
作者が感想返信や活動報告、ask(閉鎖済みですがTwitterで検索すれば幾つかはまだ見れます)等の作中外で明かしている設定もありますので興味があったら閲覧するのをお勧めします
特に無職転生ラストの異世界召還をした魔術師の正体や何故ルーデウス・グレイラット「に」転生したのかと言うのはアイシャ編も踏まえて読むと成程となりました
確証がなかったんですが、やっぱりエリナリーゼですよね。
十中八九そうかなとは思っておりました。
しかし、現在のエリナリーゼの呪いでどうやって魔力供給が可能なのかは謎です。
裏設定気になりますね。どこかで纏めていれば読めるんですけども。
アスラ王国人物録 『ルーデウス・グレイラット』の章にてサイレントセブンスター(ルーデウス)の功績として
マジックポーションの開発があり、具体的な言及がないのですが古龍の昔話の終章でラプラスが計画していた
ロステリーナを改造して魔力を他者に受け渡せるように作り変えると言う能力に似ています。
推測混じりの考察になりますが
①龍族の秘術を解明して調整途中のエリナリーゼの能力が完全な物になる。(体内の魔力を譲渡可能な形に変換)
②呪いを魔道具に移すクリフの研究が完成。(魔力を他者に譲渡を可能にする魔道具→マジックポーションの製造装置?)
組み合わせるとこれはエリナリーゼの解呪ができた場合副産物として発明し得るものではないでしょうか
おぉー!なるほど!
確かにそう推測する事は可能ですね。す、素晴らしい……!!
そうだと色々良いですね。とても面白い。
将来的に別作品で答え合わせをしてくれると嬉しいなぁ。
かなり出遅れていますが、「オルステッド」「サンタクロース」で検索して出てきたので感想一気読みした無職ファンです。
社長に魔力供給する方法ですが、146話でエリナリーゼに呪いの症状が現れてから、月に一度高濃度の魔力結晶を
産むようになったとの描写があり、本編の時間軸でもこの魔力結晶を売っているのでお金には困ってないとの描写が
ありました。
この魔力結晶で社長の魔力が回復できるのかは不明ですが、これで回復できて魔龍王ラプラスの研究とロステリーナの献身が無駄にならなかったとかだと胸熱
どうもどうも!その検索ワードを入力されるとは、通の方ですね!
あ、そんな描写ありました!?
っていう事は……そうだといいなぁ。恐らくそうなんでしょう。
早く続編が読みたいですねぇ。
既に気づいておられるかもしれませんが、ラプラスの良き相棒だったサレヤクトのことがほんの少し王竜王討伐に登場しています!好きなキャラクターだったので分かった時悲しかったです……
好きな作品の感想がこれだけのボリュームで読めて楽しかったです。ありがとうございました!
なんと、そうですか!
先に王竜王討伐の方を読んでいたもんで、全くリンク出来ていませんね。
惜しい事をした……
(そして悲しいって事は、そういう事なんでしょうね……)
楽しんで頂けたようで良かったです。まとめた甲斐がありました。