画像は書籍3巻から。
小説家になろう体験記の第5弾、『Re:ゼロから始める異世界生活』Web版の初読感想です。
いつものようにTwitterで実況的にやっている企画で、それを多少リライトしつつ纏めています。
ちなみに前回の感想はこちら。

長月 達平 (著), 大塚 真一郎 (イラスト) KADOKAWA (2014/6/23)
長月達平 (著), 楓月誠 (著), 大塚真一郎 (著)スクウェア・エニックス (2017/3/22)

第二章31 『道化の慟哭』

張りきったのも束の間。
人知れず胃液を吐くまで擦り切れた主人公。
「それはそれとして常人の精神には限界がくるよ」って事ね。
うん、そりゃそうだ……。

まずここに至るまでの精神的疲弊がスゴい上に、笑顔で最適行動を取り続けるのはキツイ。
そんな所を、事情は分からず心情のみ察したエミリアが慰めてくれる。
せ、聖母……!

私ももう主人公には感情移入をしている。
自分と同調してる訳じゃなくて、「お調子者で空気が読めない17歳」が、出会った人への仁義を通す為に折れずに奮闘しているなんて、応援せずにはいられないね。
だからエミリアの今回の行動は嬉しかったし、ヒロインとしての魅力をしっかり感じたな。
推せる!

第二章33 『見えた光明と不穏の影』

おー、衰弱死の原因である呪術師が、近くの村にいるというアタリがついた!
これ、さすがに自前の推理では辿り着けないだろうけど「言われてみれば確かに」という納得感のある伏線が敷かれていて、ちゃんとミステリしてるな!
いいぞいいぞー。

第二章34 『魔女と精霊と魔法使いと』

謎ワードだった”嫉妬の魔女”の概要が明らかに。
大厄災を引き起こした世界の嫌われ者で、エミリアとは「銀髪のハーフエルフ」という点で見た目が一致してるのか。
これはエミリア、苦労しただろうなー。

主人公「エミリアたんマジ弥勒菩薩」
分かる、分かるぞ。今なら私にも分かる。

第二章36 『村でのひと時前倒し』

村で呪術師探し。

そう言えばもともと、子どもなんか好きじゃなかったなと思う。うるさくて、馴れ馴れしくて、身勝手で。自分と同じに思えるから、そんな風に思うのかもしれない。

ここ、主人公の”幼稚性の自覚”という、成長への一歩が踏み出された感じですね。
始めて言及が入ったかな。

多分呪術師の正体というか、呪いの媒介手段は「犬が手を噛む」だと思う。
この描写だけ毎回共通してるので。
ただ私は展開予想がド下手なので分からない。

  1. 犬自体が呪術師に準ずるもの
  2. 犬を使役している存在がいる

さてどっちだろう。
2だとまたちょっと、捜索が暗礁に乗り上げる気がするけど。

第二章38 『勇気の意味』

呪術師が潜んでいるので、村がマズいという事でレムと向かう。
案の定村では子供が行方不明。
物語が加速して盛り上がってきたぞ!

状況を怪しむ(そりゃそうだ)レムに対して、行方不明になった子供達の名前と性格を一人ひとり挙げて、「助けたい」と言う主人公。
そう、彼はこういう性格なんだよな。一貫している。

第二章41 『鬼』

犬は魔獣でしたは予想通りだったんだけど、メチャクチャ数がいて絶望した……。
息つく暇もなくレムと逃亡。
主人公は死にかけてるけど、多分何とか解決したかな?
あと、一人別の場所に残されていた女の子が黒幕だと疑ってた事を告白するぜ。
疑ってごめんよ……。

結果的に今回の騒動があったお蔭で、「レムの信頼を獲得する」はクリアできたっぽいね。
レムに加えて呪術が絡んできたときは、問題点が複雑過ぎてどうやって話を着地させるのか心配したんだけど、杞憂だったよ。
それどころか、呪術問題のクリア過程で、レム問題を解決させている。
うーん、実に無駄がない構成だった。
素晴らしい。

第二章42 『蒸かし芋』

ツギハギだらけになりながら生き残る主人公。村人にも感謝され、これで全問題はクリアかな。
今回はかなりムチャしたと思うけど、主人公も頑張って良かったね。

ベアトリス「――あと半日もしない内に、お前は死ぬのよ

は??!!?!???

第二章43 『生き足掻く条件』

『魔獣に噛まれると呪いがかかるが、41話の最後にめっちゃ噛まれたし、噛んだ魔獣は森に消えたので詰んでる』、と。
冷静に分析・予測する主人公すげぇな……。
というかちょっと、1章もそうだったけど、物語後半の主人公はクライマックス補正で体力も頭脳も、能力値に大幅バフかかってるよね。

レムは森の魔獣を根絶やしに出掛けたのか。
主人公は好感度を上げ過ぎた……。
ていうかレム、普通に想いが強くて暴走するタイプの人なのかな。
あと双子は比喩表現じゃなくて鬼の一族っぽい。
で、姉のラムと一緒にレムを助けにいく、と。
オイこれまた死にかけるぞ主人公……。

何か2章の本編入ってからそうなんだけど、「読者を物語に食いつかせてくれる」ね。
無駄がないだけじゃなくて、絶え間なく興味を持続させてくれるので、次が読みたくなる。
話のプロットがシンプルに優れているなぁ。

第二章44 『絶望の利用法』

うわー、そうきたか!
死に戻りを打ち明ける事で発生する精神ペナルティ⇒魔女の香りが強まる⇒魔獣を引き寄せる事ができるって事か!
この3要素の関連性、「言われてみれば納得できるが、言われるまで考えつかない」という絶妙な伏線っぷりだ!
悔しい。
そして実行する主人公の勇気よ!

第二章48 『オールイン』

えぇ!?主人公が魔法使っとる!?
大精霊の補助付きでお試しで1回やっただけなのに、アレで覚えたの!?
前夜のレム同行の時以上に、主人公の体力・精神力・耐久力が化物級にアップしてるなぁ。
オイオイ、クライマックス補正がここに来てすごいぞ!
読んでて逆に冷静になっちゃったよ!

ロズワール登場で九死に一生。
この人やっぱり規格外に強いんだな……。

いやぁ、主人公のクライマックス補正はちょっとアレだったけど、やり過ぎなぐらい全力で頑張ったし、目くらまし魔法の暴走⇒マナ回復の実で回復という流れは非常に鮮やか。
本当に振り返ると、無駄がない構成だった事が分かるな。

第二章49 『未来の話』

後日談。
レムが完全に主人公にオチる。

申し訳ないけど「それでオチるか?」というような謎の上から目線とクサさで、急に主人公マンセー系みたいな匂いがしちゃったな……。
しかし双子の謎や問題点、まだ残ってそうだけど粗方を2章で説明・消化してくれるとは思わんかった。
テンポが早い。

締めはヒロインのエミリア。
最後にデートの約束が出来て良かったね。
これで課題はオールクリアだ。

今回は彼女には心配掛けたけど、戦力的にも出張られると展開変わっちゃうので仕方ない。
それでも今章でヒロイン力を見せてくれたのは良かった。
主人公が魔獣に引け目を感じるのを察したのもナイス。

よし、2章終わり。あとは幕間ね。

最後の作者コメント、
『Re:ゼロから始める異世界生活』本編、第三章からスタートです
って……3章から本編ってこと!?

確かに1章は主人公の能力と死に戻りの紹介、2章は味方サイドの紹介と信用の獲得って感じで、土台固めの感じはあったか……。

第二章幕間 『月下の密談』

主人公、ムチャの代償が残ったか。

  • ゲートの損傷(魔法使えない?)
  • 魔獣は掃討したから安全だけど、呪いの術式自体は体に複雑に残っている。

即効性がないだけに、なかなか不穏な後遺症……。
本作の構成力を考えると、これが後々マイナスに響いてくる予感がするなぁ。

「ロズワールと双子に性的な関係を匂わせていたけど、そういう事はないんだよ」としっかりフォローが入る。
こういうタイプの作品においては、結構大事な抑え所かな。

しかしロズワールの目的は「龍を殺す」かー。
王族と契約した、例の龍の事?
肝心の契約の内容が不明だけど、世界の根幹に関わるっぽい予感だ。
結構大それたことを考えてるっぽいね。

番外編1上 『中毒症状』

主人公がマヨネーズ不足に苦しむ話だ。
お、現代知識披露回か?
レムが一転して主人公全肯定ガールに。

「何だかなー」とモヤモヤしたんだけど、ちゃんと物語内でも「依存対象が増えただけだが、成長の第一歩ではある」と言及されていて、ホッと安心。

更に「これまでのレムは狭い世界で完結しており、その狭い世界の中に姉への劣等感と依存心がある」という事で、2章で見せた短慮な暴走や、現在の性格のバックボーンも説明付けてくれてたのは良い意味で想定外。

おぉ、いいぞ。
とてもちゃんとしている!
今後はレムの成長も描かれていきそうね。

番外編1下 『第一次マヨネーズ騒動』

「マヨネーズ作りはレムの自尊心を確立させる目的だったのだ!」という主人公。
彼はアドリブ効く上に調子が良いので「本当かコイツゥ?」とはなる。
心配はしてたのは事実だろうから、冗談半分って所かな。
オチは予想通りだけど、良い感じの幕間回だった。

2章振り返り

よし、2章読了!

前半どうなるか不安だったけど、本編に入ってからは息をつかせぬ怒涛の展開で、読者興味をグッと掴まれた感じでしたね。
「無自覚での死に戻り」「呪術師は誰なのか」などミステリ要素が入ったのが良い意味で予想外で、続きを読ませる牽引力があった。
さて、一応2章までの予定で読み始めたので、少しだけ振り返ってみようかな。

途中で「まだ見えていない」と言っていた本作の魅力ですが、文句無しに『抜群に優れたプロット』ですね。

まず冒頭に読者の興味を引く謎(急な死に戻り)を出してくる。
そして一段落したかな?という所で、意外な展開(レムの死亡)をブッ混んだりして、飽きさせない作り。


そして何よりも章全体の起承転結・話展開・伏線の完成度が抜群に高いです。
何気ないシーンが後の伏線になっていたり、とにかく全要素が「章の完結」に向けて収束していく話運びが見事。
これによって生み出されるカタルシスが抜群。
この為、途中で止め所がないというか、一気に読んでしまった。

アニメ・コミカライズがされていると聞きますが、恐らく良い作品になっているはず。
なんせ、これだけプロットが優れていると、演出やキャラの魅力を引き出せばそれだけで傑作になると思う。
それは、スタッフとしても「非常に作り甲斐のある作品」という事で、制作して力も入るというものです。

Twitterでの実況読書中、周りの方から「主人公のノリは3章で改善される」と聞いたけど、2章時点では改善の必要性はあまり描写されていない。
少なくとも2章前半の周囲の主人公評価や、後半の心情描写を見ても、2章の段階では「普段はお調子者だけど頭の回転は速く、いざという時に自己犠牲を厭わないキャラクター」として肯定的に描かれていると思う。

なので、主人公の評価についてはまだ「保留」。
3章でそこにメスが入るなら、今のところ肯定的に描かれている雰囲気でも、それを覆される可能性がある。
クライマックス補正の頼り甲斐はすごかったけどね!
ここらへんをギャップと感じるか、違和感と感じるかは、人それぞれなので何とも言えない。

あと今後に期待が持てるのは、少しではあるけど間違いなく、1章から2章にかけて文章力が上がっている。
作品評価は『プロットが特上、他はまぁ平均以上』ぐらいなんだけど、文章力がこのペースでアップしていってくれると更に楽しめる予感。
ここらへんはWeb小説、インディーズの醍醐味という感じで、楽しいですね。

とりあえず「2章までは読む」だったんだけど……3章も読む事にします。

  • 1章より2章の方が遥かに良かったにも関わらず、「3章から本編」という作者コメントがある。
  • Twitter上で多くの方から「3章 or 4章まで読んで判断して」とアドバイスを頂いている。

という事が理由ですね。
ちょっとここで止めるのは勿体ないかな、と。
4章に行くかはまだ分からない。

読んでて普通に楽しめたので、3章も良かったら4章にも手を出すかも?
どんどん面白くなってくれる事に期待している。
という事で、今後も引き続きリゼロを楽しませて頂きます。


☆ところで最近リゼロ関連の広告をよく目にするようになったんだけど、レムばっかりなんですよね。どういう事……?(3章で納得してしまったけど)


Re:ゼロから始める異世界生活 SSSフィギュア -童話シリーズ・レム・人魚姫- 全1種 リゼロ
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