小説家になろう体験記の第5弾、『Re:ゼロから始める異世界生活』Web版の初読感想、3章その2です。
Web版を読んで、感想をリアルタイムで出力しながら読んでいくTwitter企画を、多少リライトしつつ纏めています。

前回はこちら。

前回は初の死に戻りまで。
その1でやった展開予想がどうなったかも合わせてお楽しみください。


第三章34 『狂気の外側』

3章初の死に戻り。
死因は多分大精霊パックのブチギレ大冷却の巻き添えを食ったのかな?
復活時期は……エミリアとケンカ別れした3日後か!
やはり「全部俺のおかげでどうにかなってきただろ」発言はリセットされず。
うーん、予想はしていたけどシビア。

そして死ぬ前から完全にヤバい精神状態だった主人公、ガチで精神崩壊している……。
王候補のクルシュ邸で療養していたけど、「治療の意味がない」という事でレムと一緒にロズワール邸に強制帰還。

これで「屋敷で何が起きたか」が分かる?
でも主人公狂っちゃったしな。
乗り越えるべき壁が多過ぎる……

第三章36 『血の咆哮』

移動中に黒装束が急襲、レム死亡。
展開が……展開が早い!

道中から襲撃まで、とにかくレムのスバルへの思い遣りが描写され、それが黒装束によって踏みにじられていくのがキツイな……。
そして敵集団の名前は「魔女教」。
やはりというか、まぁそれしか無いよね。

第三章37 『怠惰』

魔女教、大罪司教『怠惰』ペテルギウス・ロマネコンティ。
今回の大ボス?登場。

変な名前だなぁと思いきや、名前以上にマジの狂人。
主人公に対して「狂った振りをしている」とか、冒頭の狂人描写もあって説得力すげぇ。
とにかく今後の伏線と思われる重要情報がてんこ盛りだ。

第三章38 『現実への回帰』

(読み終わった時の私)

「ふぅ――」

「――いやこれはダメだろ」(真顔)

辛いわー。展開が辛い。やり過ぎだよー。
少なく見積もってR15だよー。
これアニメ化したって本当?

レムが生きてて、文字通り満身創痍で主人公を助けに特攻・奮闘。
レムの健気さに読んでいて心が震えるのに、その想いを完全に踏みにじり惨殺・侮辱するペテルギウス。
この野郎、登場して最速でヘイトをMAXに積み上げてきたな!

主人公、どのように再起するかと思ってたけど「悪意に対する殺意により再起」ですか。容赦ねぇー!

エミリアに見限られたあたりで「これ以上の底はない」と思ってたけど、その底を何度も更新してきて、主人公が狂っても尚その手を緩めないとか、展開が鬼過ぎるわ……。
さて、まだ主人公は死んでいないが……どうする?

第三章39 『奇跡』

完全なオーバーキルでの死亡から十時間以上放置されたはずのレムが、全てを振り絞った奇跡で、主人公の拘束を解除。

レム「い、きて」「だ、す……きぃ……」

理屈ではこんな事有り得ないけど、そんな事を指摘するような野暮が思いつかないような、圧倒的な想いが生んだ奇跡。
うわ、ダメだ。さすがにちょっとグッときた。
読んでて泣くかと思った。

そんなレムの想いも虚しく、主人公が2度目の死亡。
死因は……多分一緒か。パックによるブチギレ氷結だ。
「眠れ――我が娘とともに」というセリフを考慮するとエミリアも殺されたっぽいね。

それよりもレムの健気さ?献身さ?
適切な表現が見つからないけど、レムの想いに感動した余韻が残る。
レム推しになりそう。既にロム爺は越えた。

第三章40 『殺意の裏側』

死に戻りの直前に偶に差し込まれる“深い闇の中にいる女性の描写”、これ何なんだろうなー。
抱きしめようとしてきたり、今回に関してはついに「愛してるわ」というセリフまで。
少なくとも2章から何回か続いてて、これ絶対根幹の伏線だよなぁ。
最初は嫌なモノかと思っていたけど、良いモノか?

さて対策開始。
屋敷襲撃までのタイムリミット逆算と、クリア条件の確認だ。
ここらへんのクレバーさは久しぶりだなぁ。

頼るのは当然、現在の療養先であるクルシュから。
ここから色々展開しそう。
主人公の課題解決にも直面してきそうね。

レムとの関係を疑われた事に大して、「俺が迷子にならないよう、レムが手ぇ握ってくれてるだけ。」という主人公の弁明。
ここちょっと、引っ掛かりポイント。

主人公がエミリアに特別な想いを持つのは「受けた恩」だと語られてきたけど、事ここに至っては「受けた恩」はエミリアよりもレムの方が上回ったと思うんですよね。

二股はアレだけど、だとしてもこんなセリフ出るか?
前ループのレムの奇跡に感動しただけに、少しモヤモヤ。

第三章42 『決裂の夜』

クルシュとの交渉決裂というか、交渉にすらならず。
一切前進はさせず「憎悪優先で周りが見えておらず自分の事しか考えていない」と、今章からずっと提示されている問題でつまづく。
「この問題をクリアしないと先には進ませない」という作者の強い意思を感じる……!

第三章43 『豚の欲望』

プリシラとも交渉にならず。そりゃそうだ。

気になるのは、同じ異世界転生者アルの最後のシーン。
レムをラムだと勘違いして、それが訂正されラムの存命を確認すると「冗談じゃねぇ」というリアクション。

何だこりゃ、全然分からん。
何の予想もできん。でもかなり重要な伏線っぽいね。

第三章47 『醜態の果てに』

1周目で言及されていた災害魔獣・白鯨との遭遇!
そしてレムが囮になって再び死亡……

前回の奇跡に感動した私ではあるけど、囮になる時の「このときのために生まれてきた」発言といい、やっぱり自分の命を軽く見るタイプの他者依存型だなぁ、レムは。
ここについても将来的に改善が入るといいんだけど。

レムの救出を宣言した直後、登場した白鯨に失禁しながら命乞いをする主人公。
いや、気持ちは分かるよ……。
白鯨がとにかく規格外過ぎるし、人間なんてそんなモノだ。

ただ、言っても物語。
主人公の問題改善が行われていないからって、とことん情けない描写を続けさせるなー。
徹底的に人としての弱さを露呈させる描写が続く。

さて、白鯨の特徴がかなり興味深い。

  • 殺された人間が存在しなかった事になる。
    (なぜか主人公だけ覚えている)
  • 主人公の魔女の匂いに反応している
    2章といい、魔獣は全てそう?
  • でも何故か主人公は殺さずに撤退

かなり謎が多いけど、ここまで克明に描写されると今章の切り札に利用されそうな気がする。

第三章48 『言葉にはさせない』

ラムの記憶からレムが消えているという、追い打ちの絶望。
想定してたけどショックでかいなー。
ただし部屋の痕跡もなくなってるのは予想外!
完全に世界から消失した事になってる……?
死に戻りの時点でそうだけど、因果の操作が実現できる世界観なのね。

そして、主人公はもはやヤケクソ。
散々暴言を吐いた後、精神ペナルティ無視でエミリアに全てを打ち明けようとする。

ついにか!と思ったら例の黒い靄がエミリアを殺害。
えええぇぇ、それ出来るの!?
「いや主人公を追い詰め過ぎじゃね?」and「上手く活用したら任意の人を殺せそう」と二つの感想が私の中でうずまく!

第三章50 『罪の在り処』

ブチギレパックに最大の苦痛を与えられ、死亡。4周目へ。

いやぁこれちょっともう……詰んでない?

全ての手を塞がれたでしょコレ。
一時期の原動力であったペテルギウス殺害も、今ループでパックにより感慨もなく実行されてしまった。
何をしても上手くいかず、精神的成長も、危機の解決も、突破口がない。

第三章51 『懇願』

4周目。
レムとの逃避行を選択。
これは責められないわ。
レムは主人公に依存してるし、断らないだろうなぁ……。

「スバルくんと逃げることはできません」
「未来のお話は、笑いながらじゃなきゃダメなんですよ?」

うおぉ、マジで!?
良い意味で意外!嬉しいけど、さてどうする?

第三章52 『ゼロから』

「諦めるのはスバルくんらしくない」というレムに対して、自分がいかに情けなく空っぽの人間なのかを吐き出す主人公。
この発言のリアリティと切実さがかなり真に迫っていて、読者が想定した以上に主人公が自分のダメさを自覚していた事が分かる。
辛くも共感できるシーンだ。

全てを聞いた上で「自分の英雄である事」「愛している事」を伝えるレム。
リアルな話、自分に期待してくれる・愛情を向けてくれる異性ってかなり重要だったりするよね。

どれだけ言っても自分を諦めてくれない優しくも厳しい期待。
これは確かに応えるしかない!立ち上がる主人公!
やったぜ、盛り上がってきた!

ところでヒロイン誰だっけ!

レム「ここから、始めましょう。一から……いいえ、ゼロから!」

うおおお、ここでタイトル回収きたッ!
ってレムが言うのかよ!
それ主人公かヒロインの役割じゃね!?

先ほども触れたけど、受けた恩の量も含めて、主人公がエミリアに惚れる論理的な理由が薄れる一方だ。
もうレムがヒロインでない理由を探す方が難しいぞ……

「ああ、見ててくれ、特等席で」
「――お前の惚れた男が、最高にかっこいいヒーローになるんだってところを!」

おー、主人公が大見得を切った!
今までの鬱屈した全否定の世界が、一気に拓けていくカタルシス。
作中で言う通り確かにレムの言葉”呪い”という側面もあるんだけど、レムのおかげで精神的に前を向けた感じがするな。

第三章54 『同盟交渉』

クルシュとの同盟成立と、まさかの白鯨討伐だ!

確かに白鯨の厄災っぷりは散々描写されてたけど、白鯨の出現情報にこれだけの価値があるとは……。
「実はクルシュ陣営は白鯨討伐を計画してた」ってのも、既存情報からある程度は導けるようになってて、相変わらず本作の伏線は大したもんだ。

そして先代剣聖、 まさかヴィルヘルムの奥さんだったとは……!
これで「ただの障害物排除」である白鯨討伐に、「見所とストーリー」が足されるワケね。
「先代の剣聖が白鯨にやられた」って話は確かに前ループであったけど、こういう発言までしっかり伏線として活かしてくるの、本作の面目躍如って感じで良いぞ!

しかし主人公の同盟交渉。
私なら魔女の匂いについても「魔獣寄せの加護」みたいな言い方をして自分自身の価値を継続的に高める為に開示するんだけど、交渉の場では言わなかったね。
この時点でこの情報を公開しなかったのは、先の展開的に効果的な開示タイミングがあるんだろうな、きっと。

あれ、ちょっと考えてみたら、「先代剣聖が白鯨に殺された」事を何で全員覚えてるんだろう。
前ループで殺されたレムは、関係者の記憶どころか存在の痕跡まで消えてたのに……
「白鯨に食われると存在が消される。攻撃で死亡するならば大丈夫」みたいなルールがあるのかな。
分からない。

第三章56 『決戦の火蓋』

携帯電話が魔獣探知機という嘘、レムにバレていた。

取り繕おうとする主人公に、「絶対に疑わないし、言えない理由があるのも理解しているから、自分を追い詰めないで」と言うレム。
か、完全な信頼と存在肯定だ。
これは嬉し過ぎるでしょ……!
なんで主人公はレムに惚れないんだ!

第三章58 『霧の脅威』

手に汗握る白鯨戦。
1章よりも遥かにレベルアップした描写力で、臨場感も抜群だ。

主人公の死に戻り言及ペナルティによる魔獣寄せだけど……今回は心臓を潰されず、「愛してる」と言われて終わり。
え……なんで……?
メチャクチャ気になる描写入れてきたな!
声の主、普通に考えたら魔女だよなぁ。

圧倒的な戦力を見せた剣鬼ヴィルヘルムさんが食われ、イカした傭兵隊長のリガードが死亡。
そして精神汚染+消滅の霧で部隊半壊。
間髪入れずのダメ押しで白鯨が3体に増えている……。

相変わらず絶望的演出が上手いなオイ。
なんじゃこれ。どうするんだ……。

第三章59 『絶望に抗う賭け』

討伐隊も読者ですら「無理か」と絶望した所を、諦めない主人公!
いつものように肩を回してくる絶望に「てめぇの出番は、もうずっとこねぇよ」って……カ、カッコいいーッ!
初めて普通にカッコいいな!
無力な人間が奮闘する様で部隊を盛り上げる。
アツくなってきたぞ!

第三章60 『ヴィルヘルム・ヴァン・アストレア』

急にどうした!?
唐突に挟み込まれたヴィルヘルムさんの過去編、今までの中で群を抜いて出来が良いぞ!

心理描写の過不足無さと、「繰り返された剣聖とのお決まりの同じ会話」が心情と共に少しずつ内容が変わっていき、最後にプロポーズの言葉に変わるの、美し過ぎない?
こんな話も描けるのか……

ヴィルヘルムさんへの感情移入が高まった所で、白鯨撃退。
最後はヴィルヘルムさんがついに剣聖テレシアに伝える事のなかった愛の叫びで締め。
話の完成度が……高い!

白鯨戦、今までで圧倒的に一番手に汗握ったし、ヴィルヘルムさんの話もすごく私好みの温度感で、かなりの満足感だったぞ。

第三章61 『メイザース領への道』

レム、自分が死ぬフリをして主人公に「好き」と言わせる。
や、やりがった……ッ!

でもレムが都合の良い全肯定キャラじゃなくて、恋する女性としての強かさを持っている事が分かって、ホッとしたかも。
何か人間味が出てきたというか、少しだけ怖かった”盲目さ”が薄れましたね。

しかし、何故かレムは一旦お留守番。

白鯨を討伐した以上は当ループで決着がつくと思うんだけど、レムを同行させないのはこの後にエミリアとの展開が控えてるから?
実質二股状態になった主人公だけど、本作はしっかり先まで考えて話を作っているので、作劇上の意図はあると思うんですよね。
さて、ここでのレム離脱がどのように作用していくのやら……。

その3に続く!

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