小説家になろう体験記の第5弾、『Re:ゼロから始める異世界生活』Web版の初読感想、3章その3です。
Web版を読んで、感想をリアルタイムで出力しながら読んでいくTwitter企画を、多少リライトしつつ纏めています。

前回はこちら。

白鯨を討伐して反撃パートを驀進中。
ついに今回で3章完結だ!


第三章62 『過去と未来の清算』

株が落ちきっていた王選関係者から抜群の信頼を獲得して、魔女教との対決に向けた大量戦力ゲットだ!

傭兵隊長のリガードさんが存命で良かったし、ヴィルヘルムさんが同行するのが頼もし過ぎる!
前ループで協力を断られ続けた事もあって、信用が獲得できた達成感があるなぁ。

そして因縁のイケメン騎士ユリウスも参戦。
私の中ではもはや彼に関するワダカマリは無いんだけど、いい感じのバランスで和解。
主人公もちゃんと謝ったのはエラいし、筋は通したかな。
ユリウスも「筋の通った良いヤツだけど、いけ好かない」というキャラが良い感じで確立できたと思う。
ここらへんの読者感情への配慮が上手いな。

第三章64 『魔女教狩りの顛末』

懸念事項だった「ループ情報を信用してもらえる根拠がない問題」について、「主人公が達成した功績から説明をしなくても信じてもらえる」という非常に気持ちが良いアンサーを獲得。
2章のレムに対してもそうだったけど、本作は「信用を得る喜び」をかなり丁寧に描写するね。

本当にあっけなく、魔女教・大罪司教のペテルギウスを撃破。
主人公自身も半信半疑で、入念に確認してもらうが、確かに死んでいると。うーん……

と思ったらまた最後に顔と性別を変えて復活してきた!
なんだコイツ!?不死身!?
勝ちパターンに入って油断してたので、読んでいて引き込まれるね。

第三章65 『怠惰の結果』

うおぉ、ヴィルヘルムさん無双!
魔女への偏った愛を語るTSペテルギウスに対して「愛は強要するものでも、懇願するものでも、毟り取るものでもない。貴様のそれは愛ではなく、ただの独りよがりだ」
カ、カッコいぃー!
愛を貫いた人が言うと重みが違うな!



と盛り上がっていたら……主人公がペテルギウスに憑依されて死んだ……。
本ループで終わりだと思って完全に油断してた……。
ウソだろ。またやり直すの……?

第三章66 『――戦え』

うわあ、魔女教の襲撃直言までセーブポイントが更新されてた!良かった!
多少のご都合展開ではあるんだけども、描写を見るにこの「死に戻り」自体が恐らく魔女からの寵愛っぽいので、問題なし。
あとヴィルヘルムさんがずっとカッコ良いんですけど。
やだ、なにこのイケオジ……素敵……

第三章69 『日々の欠片』

ユリウスいいヤツだなー。

精霊術の事も優しく教えてくれるし(主人公が才能発揮する可能性あり?)、ロズワール領民の避難に際しても主人公と並んで頭を下げて、誠意を持って対応してくれる。
この世界の騎士家系の位置付けを考えると、よその領民に頭を下げるのって結構な事では……?

第三章70 『帰ってきた意味』

さて、エミリアとの再会・対話。

着地点としては「お互いひどい事は言ったけどもその気持ちは間違っていないと思う」か。
うーん……エミリア視点では「何故か全力で助けてくれる男」はやっぱり怖いし後ろめたいので、そこにメスは入れて欲しかったかな。ちょっと残念。

ただエミリアは「王にならなきゃ」という事でかなり孤独な張り詰め方をしていた様子。(ここの描写はもう少し掘り下げて欲しかったけど)
主人公が自分の経験を通して「足りないものは頼っていいし、いつかは強くなって返したらいい」というコメントは、彼女に響いたようだ。
まぁ及第点か。

第三章71 『禁書庫の少女』

精霊ベアトリスにも避難を勧めるが、断られる。
だけ、なんだけど……なんだこの分かりやすい伏線のカタマリは!?

謎描写が異常に多い。
前ループでもそうだったんだけど、ベアトリスの主人公に対する感情が全然読めない。
何を知ってて、何を我慢してるんだコイツは……。

何か主人公とか魔女に関連する何か秘密があるんだろうなぁ。
主人公にも精霊術の才能?があるっぽいので、もしかしたらベアトリスと契約してパワーアップ……っていう未来があるのかもしれない。

第三章73 『悪辣なる怠惰』

ペテルギウス率いる魔女教との正面衝突。
主人公もクライマックス補正全開で地竜パトラッシュを乗りこなして抜群の活躍!
盛り上がってきたね~!

パトラッシュ、白鯨戦あたりから主人公と急速に信頼を構築していて、かなり愛着が沸いてきた。
相棒としてずっと一緒にいて欲しいな。


と思っていた直後にパトラッシュゥゥゥ―!!
(フラグを立ててしまった……)

満身創痍になりながら主人公を守りきって逝ってしまった……。
う、嘘だろ……?
思わず泣きそうになってしまった。
クライマックスっぽいけど、もう1回死んでやり直さない?

第三章74 『契約の履行』

エミリアが参戦したけど「パックは魔女教の試練に関われない契約」なのか。
各ループでエミリアが殺されてた事に疑問があったけど、これで納得ができた。

いやしかし、これは「誰」に「何」と引き換えに交わした契約なんだろうか。
「思い出した」って事は、何かロックが掛かってたのか?

そして……ここまで来て、まさかの死亡。
パトラッシュが生き返るの良かったぁー!(その反応で良いの?)

敗因は『エミリアと仲直りしてはいけなかったのだ』
し、辛辣ゥーッ!
エミリアは戦力になるし別にいいと思うんだけど……。
とにかくペテルギウスの乗っ取り対策が出来ないと何とも出来ないねコレ。

あと今回特筆すべきはユリウスでしょ。
「精霊を使役して虹の剣を操るイケメン騎士」とかあまりにも”それっぽい”ので笑ってしまった!
でも涼しい顔をしていた彼が、ペテルギウスに乗っ取られた主人公の介錯を心底ためらってくれたのは嬉しかった。
頑張る凡人の気持ちに共感してくれる、いいヤツだ。

第三章76 『舞台裏×悪巧み×指切り』

エミリアには主人公や魔女教の事を言わず、領民達と避難させるのか。
ペテルギウスが「器」という表現をしていたし、魔女の憑依先としてエミリアを求めている可能性があるもんな。
判断としては分かる。

エミリアには何も告げずに避難させるという判断に、主人公の報われなさを心配するユリウス。
うん、やっぱりいいヤツだ。

さて、領民との避難交渉。
主人公が村人達に信頼を置いてもらっているシーンで、グッときてしまった。
全員から忌避されるエミリアが子供達に仲良くしてもらって泣いてしまうシーンも良い。
今章は前半の無力感と孤立感があった分だけ、「認められる喜び」を強烈に描写して心を奮わせてくるね。

第三章78 『狂人と狂言回し』

色々と下準備をした上で、ペテルギウスと接触。
最初はワケ分からん狂人だった彼だけど、何回もの接触を通して彼の”地雷”と”勘所”を把握している主人公。
完全に手の平の上で踊らせて情報を入手し、最後に不意打ちでブン殴る!
ペテルギウス視点だと、さすがにちょっと可哀そうで笑ってしまった。

第三章79 『自称騎士と最優の騎士』

ユリウスの「感覚共有」を使用した共闘。

『お前がすげぇ騎士だってことを、俺の恥が知ってるからだ』
『君の目で、私が斬ろう。――我が友、ナツキ・スバル』

うおぉ!これまでの因縁や積み重ねが最大に昇華された素晴らしい展開!
過去最高に盛り上がってきたぞ!

第三章80 『怠惰の終焉』

様々な要素と情報を総動員してペテルギウスを撃破。
後半はまるでラスボスのような格の強さで燃えたし、何よりも主人公を信頼して命を預けるユリウスの心意気が気持ち良かったぞ!
とても満足感が高かったんだけど、何故かWeb版なのに唐突に挿入された挿絵に笑ってしまった。(ゴメンな……)

第三章82 『愛という福音』

走る竜車に追いすがる、半死体のペテルギウス。
映画のラストシーンさながらだ!

主人公の精霊使いの素質や福音書、竜車の加護消失による衝撃など、ここでも過去のシーンを最大限に活かして攻略。
「これまでの描写は全て活かしていくぜ」という徹底っぷりを感じる。すごいな。

撃破したペテルギウスの最期を憐れむ主人公。
彼の愛は独りよがりだけど強くて、しかし誰にも理解されないし、魔女も報いてくれなかった。
ただ本章前半部に描写された「主人公の欠点」がこの「ペテルギウスの独りよがりな愛情」とリンクしているのね。
だから主人公だけは彼を憐れんでしまう事にも、理解が示せる。
本作は、本当に描写に無駄がない。

第三章83 『答え合わせ』

先行避難したエミリアの竜車においついて爆弾を発見。
爆破の回避方法に「白鯨の死体」と「折れた大樹」を使うとか、だからもうさっきからどれだけ描写に無駄がないんだ!
もうリサイクル率100%じゃん!

あと、最後の大事な場面まで以心伝心で頑張ってくれる相棒パトラッシュにもニッコリ。

第三章84 『ただそれだけの物語』

先延ばしにしていたエミリアとの仲直り。
「君のために頑張る自分ってやつに酔ってただけ。」
主人公のこの反省はペテルギウスの独りよがりな愛情から得た教訓ですね。
私が事前に予想していた以上に、全ての苦労をちゃんと活かして”気づき”を得ているな。

なるほど、エミリアにとって「特別扱い=差別」なのか。
なるほどねー!
主人公は以前、肯定的な意味で「エミリアを特別扱いする」と言ってたけど、その「特別扱い」の認識ですれ違いがあったのね。
そして仲直り。
「この時間を得るため、それだけの物語」でした、と。
さぁ、大団円だ。エンドロールが見えるぜ。

第三章幕間 『竜車での一幕』

エミリアにレムとの関係を話す主人公。
ここで主人公が正直にレムの事もちゃんと等しく好きと扱ってくれた事に安心した。
告白直後に二股宣言するのはアレだけど、私も『無職転生』で鍛えたハーレム耐性があるから大丈夫だ。

エミリア「――レムって、誰のこと?」

はあああああぁぁっぁぁ!?!?ウッソだろ!?!??

え、なにこれどういう事!?
は、白鯨の影響!?でも倒したよな!
なんでレムの事を忘れてるの!
もう3章終わるんだけど!!!!!何してんの!!!!

第三章断章 『ナツキ・レム』

「もしあの時にレムと一緒に逃げていたら」というIFの8年後の描写。
なぜ……何故今ここで、このような幸せ風景をガッツリ描写するんだ……。

本作の性格的に何か意味があるだろうとは思うんだけど、今はとにかくレムの安否を教えて頂けませんですかね……。

第三章幕間 『イタダキマス』

うあー、クルシュとレムの帰路に、大罪司教が二人も来てたのか。
強欲レグルス暴食バテンカイトスね。
白鯨お前、暴食の大罪司教じゃなくてペットだったのか……。 

レムが白鯨戦から離脱した作劇上の理由がようやく分かったよ。
というか、なにこれレム死んだの……?
いやダメでしょそれは。

第三章幕間 『それぞれの、誓い』

気になる事が満載の中で、ヴィルヘルムさんに不治の傷をつけた相手が前剣聖テレシアで、しかも魔女教としてまだ生きているという謎しかない情報が更新される。

え、なにそれ全然分からん……。
レム関連が気になるので、さっさと先を読み進めていきたいんだけど、聞き捨てならない情報が押し寄せてくるぞ。


あー、レム生きてた。よ、良かった……。
クルシュは記憶を奪われて別人に。
レムは名前と記憶を奪われて植物状態か。
暴食の権能だろうけど、大罪司教はペテルギウスといい全員ヤバいなぁ……。

「レムを取り戻す」

これまでで最大のモチベーションを掲げて、3章終了だ。

第三章番外編 『王様』

3章開始前のロズワール邸でみんなが王様ゲームに興じる話。
いや、すいません。今ちょっとそんな楽しい話を読む気分じゃないんで……

でも王様の命令でベアトリスと主人公が必ずセットになるのに、何らかの伏線的な”繋がり”を感じてしまうぜ。
何だかんだ王様ゲームも楽しめたので、またみんなでやろうねって事で、今回のお話は終わりか。

――約束が守られることはなかった。
ロズワール邸の今の七人が顔を合わせて、こうして王様ゲームに興じることはもう二度と、なかった。

やめろォォォォーッ!なんでそういう事書くの!!

リゼロ3章 振り返り

3章終わり。
少しだけ振り返ってみようか。

本作のプロットの素晴らしさは健在どころか更に発展。
2章以上に人物や出来事、設定が複雑に出てきたのに、それら全てを伏線として絶妙に回収する手腕に脱帽だ。
ユリウスとの関係性の変遷や、ペテルギウスの振舞いから主人公に”気付き”と”同情”を与えるキャラ配置の上手さは特にスゴい。

あと今章はキャラ立ちも絶妙且つ特上。
ユリウスヴィルヘルムさんは言わずもがな。
地竜パトラッシュや適材適所で出てくる商人オットーとか、先述したキャラ配置の上手さが細部にまで徹底して発揮されていて、驚かされましたね。

文章力も更に上がっていて、人気作品である事に疑いのない出来だ。
不本意ながら翻弄されたのはレムの存在。
嫌でも読者好感度上がるでしょ、あんなもん……。

読者の好感度を上げておいて、大団円で安心した所に「レムって、誰のこと?」は完全に物語に引き込まれたし、レムを取り戻すを次章のモチベーションにするのもお見事だ。
これ3章で切り上げるの無理じゃね?ズルイ。

ヴィルヘルムさんの因縁と仁義の厚さには引き込まれるし、あとフェリスのネジがフッ飛んでるのも何か伏線というか、背景になる物語が絶対あるでしょ。
それに、この展開でレムが復活したら絶対感動しちゃうよね。

4章、メチャクチャ長そうなんだけどなぁ。
うーん、でも……まんまと4章も読みますよ。
これは仕方ない。

よし、リゼロ3章終わり!
ありがとうございました。続きは4章でお会いしましょう!

つ、疲れた……。
後半はずっとぶっ通して読んでたな……。
本音言うと「疲れたから幕間とか最後のやつは後日読もう」と思ってたんですけどね。
やられましたよね、ホント。

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