新連載第2弾、仄見える少年が開始。
新連載が始まる時って「読むの面倒くさいな」「どんなのか楽しみだな」って気持ちが両方存在するんですが、誌面の状態や表紙の雰囲気でその割合が変わったりしますよね。
現在誌面の状態的に面白いヤツを期待している私なので、いつもよりやや期待感高めです。

ではいきましょう。いつものように掲載順です。


仄見える少年 1話

原作の後藤先生は新人ですが、過去に金未来杯で受章された方。
作画の松浦先生は『トーキョー忍スクワッド』の作画担当をされていた方ですね。
お帰りなさい。

そして本編ですが……来ましたね。
異能バトル系打ち切り漫画における最多要素、「一般人ヒロイン」の予感がするぜ!
一般人ヒロインって、世界観の説明がやりやすいので読切では重宝されるけど、連載でやるとその無個性バディっぷりでキャラ人気や展開の足を引っ張ってしまうんですよね。
「霊怪を引き寄せる」だけでは個性としてキツイぞ!

バディものとしてヒロインが一般人って、それだけでハンデがデカいんですよね。
だって相当に工夫や配慮をしないと、ストーリー面で介入できる所本当に少ないんですよ。

そして一般人ヒロインを脱する為、この「霊怪を引き寄せる」能力を1点突破で進めていくと、今度は単なる「便利アイテム化」する危険性も……。
果たしてこの感想が十数週後に”予言”となるか”的外れ”となるか。た、頼むぞ……!

ちなみに「上手いこと一般人ヒロインから脱却した例」が、アンデラの風子ね。
彼女も本人自体は普通の人だけど、登場人物達の心を開かせたりするし、戦闘中も不運が状況の突破策として機能してるし、本人自体もアイデアを出したりする事で「アイテム化」も回避しつつ活躍出来てる。
逆に言うと風子ぐらいのレベルでないと空気化してしまうという事で、これは相当厳しいハードルだと思う。

あとは競技系漫画(ヒカルの碁やテニスの王子様等)でたまに見る手法ですが、「ヒロインを完全に空気にして他の魅力で引っ張る」も一つの解法だと思います。
でも本作はヒロインを守るっていう所から始まってるので、なかなか思い切りが必要な判断ですね。
実際は難しいと思う。

ちなみにこの「一般人ヒロインは危険説」あくまで対象はストーリ漫画の話です。
特に今回のような異能バトル系。

ラブコメやスポーツ漫画なんかは、むしろヒロインが一般人の方が普通って所もあるし、ギャグ漫画だとツッコミ役としてヒロインが一般人の方が良いケースも沢山ある訳ですからね。


さて、何か「一般人ヒロイン危険説」の話ばかりになってしまったんですが、作品感想に戻りましょう。

意外性があって良かったが、恒例の主人公活躍シーンにおいて、「主人公のカッコ良さ」ではなく「隠形鬼のヤバさ」がクローズアップされてた事。
最大の大ゴマが敵を倒すシーンじゃなくて、「得物を前に狂ったように笑うシーン」だもんね……。
普通に迫力あって怖かった。(作画の松浦先生も良い仕事!)

作画はやっぱり連載経験者だけのスゴみがあるし、パッと見た感じの打ち切りの香りもしないし、問題はなさそうな雰囲気。
あとは先述の通り、ストーリー系打ち切り漫画の必定である「空気化する一般人ヒロイン」にどこまで抗っていけるかですね。
個人的な注目ポイントです。

Dr.STONE 163話(Z=163)

おぉー、前回に引き続き、ルーナの心の動きが共感できるぞ。
学生レベルでこんな人の命を左右する医療なんか絶対関わりたくないけど、それだけに応援できる。
そして千空が「彼氏になる」を安易に適当に処理するのが分かってるので、ちょっとかわいそうだな!

カルロスがすんなり協力したのはちょっと意外。
何と言うか、「好き=付き合いたいからルーナに付き従ってる」浅い男かと思ってた。
ショックは受けつつも一転して真剣に協力するあたり、カルロスなりの美学みたいなのがちゃんとあるんだろうね。
この漫画、中身スカスカのキャラが本当にいないな!

そして次週ドッグファイトか。
暫く科学パートというか、知的な感じで進んでいたので、ここでBoichi先生の作画パワーを活かした爽快感のある空戦バトルが描かれそうで期待値が高いぞ!
ていうか千空が乗る意味は!?
いや、無線無しでリアルタイムで作戦立案するんだろうけど、振動とGで傷口開くぞ!

僕のヒーローアカデミア 282話(No.282)

デクの100%スマッシュ、相澤先生覚悟の足切断と、全キャラの死力を尽くした怒涛の攻防……!
一応顔掴まれた瞬間も相澤先生は目を開けてるので、死柄木の個性の攻撃は食らってないっぽいけど……単純に握力で顔面やられたか?
ちょっと被害状況は分からないけど、ダメージはデカそう。

「必死に先送りしても待ってるのは破滅だけ」ってセリフからすると、まだ相澤先生は活動可能なんだろうか。
先の攻防で相澤先生が気絶するなりしてたら、こういうセリフにはならんよね。

ていうかコレだけ打ち込まれてるのに、死柄木が不死身過ぎる。
お前の耐久力の方がクソゲーだと思うよ!

最後は予想外の絶望感。
巨大ヴィランだけど……え、これってギガントマキアか?
いや、でもギガントマキアはちょうど先週抑え込んだばかりだもんね。
ギガントマキア以外にもこんなヤツいたの!?
ただとにかくピンチなのは分かる。これどうなっていくんだろうか。

堀越耕平 集英社 (2020/9/4)

BURN THE WITCH 2話(#2)

結局バルゴ君、今回の同行理由でもあるのに「ドラゴン寄せ」として一切活躍の気配がなかったな……。

「本当にドラゴンを引き付けるのか?」ってレベルで、今回出てきた敵のドラゴンにも完全スルーされてて笑ってしまった。
恐らく来週も「ドラゴン寄せ」はデメリットな場面でしか発揮されない気がするぜ。

最後に出てきた人、1話で出てきた魔陣隊(インクス)のトップか。
どういう部隊か分からんけど、普通に考えたらバルゴの処分目的かな?
ニニーを攻撃する意味は謎だけどね。
その場のノリかな?

しかし組織のトップがくるとか、えらいフットワーク軽い組織だ。
あと別に死んでなくても労災は出るし始末書は書かなくちゃいけないと思うよ!

ところで、冒頭の特集ページにある「オスシちゃんぬいぐるみ」。
早速グッズを作ってるのはまぁいいんだけど、久保先生の可愛いイラストに対して、出来がり商品の「コレジャナイ感」すげぇな……。
モコモコ感や顔の輪郭を中心に全体的な違和感が襲ってくるぜ……!
「既存のぬいぐるみで似てるやつ持ってきたの?」って感じで謎の悲しさが襲ってきてしまった。

チェンソーマン 82話

先週「いくら何でも簡単に殺し過ぎだ」って感想を書いたけど、そういう事かぁ~!

アキ先輩もパワーも、最初からデンジから奪うつもりでマキマさんが配置したって事か。
読者としては納得したものの、マキマさんが完全にラスボスの格だ……。

さて、既に大国も止められないマキマさんが、ここまで回りくどい事をしてチェンソーの心臓を求める理由は何だろうね。
先程はラスボスとは言いつつも、その目的次第でどう展開していくかは分からないな。
というか、タツキ先生がマキマさんを倒すべき敵にするかというと……やらなさそう。

ちょっと疑問なのが、「本当にポチタとの契約は”普通の生活をする代わりに心臓を与える”なのか」なんですよね。何となく当時の感覚から、そういう契約の感じには見えないんですよねー。
1話のポチタとの対話だって精神世界のもので、マキマさん含めて他人が知りようはないでしょ。
ここらへんの認識の祖語を使って、ワンギミック仕込まれてそうなんだよなぁ。

灼熱のニライカナイ 8話(depth:8)

田村先生やりやがった!

先週「特に興味なく海底散歩で次回へ続かれてもなぁ」と思ったのは事実だけど、「じゃあ海底散歩やめて強敵と戦います」と言われると「お前マジか」とはなるよ!
「ふざけんな海底散歩やれ」とまでは思わんけど、これむしろ来週ちゃんと敵と戦うんだろうなお前ら(疑心暗鬼)

もう展開予想をする気力をガッツリ奪われたんですが、まぁ「こういう脱力も田村先生らしい」と前向きに解釈しましょう。
普通にバトル展開になるとして、サメはあくまで普通の人なのでどうやって戦うんだろうね。
銃が効くかどうかで結構変わりそうなもんだけど。
でもやっぱり、まともにバトルで倒すとは思えんなぁ。

呪術廻戦 119話

伏魔御廚子、あまりにも最強能力過ぎる……。
この斬撃は五条悟には届くんだろうか。
魔虚羅も逃げないだろうし効果範囲を140mまで広げる必要あるのか?と思いつつも、人間の事なんか知ったこっちゃ無いので範囲を狭める必要の方がないんだろうね。
伏黒だけキッチリ守るの、本当にハッキリしてるなコイツ……。

魔虚羅の適用範囲がちょっと分かりにくかったけど、「”斬撃に適応”していたけど、あくまでそれは適応であり、”斬撃属性無敵とまではいかない”ので死なない程度のダメージは負った」⇒「別属性の開(フーガ)でトドメ」って感じかな?
あれだけ切り刻まれても生きてるんだし、普通の術式ならほぼ無敵に近い適応な気はするけど。

さて、虎杖復活。
宿儺の行動とはいえ、今回の伏魔御廚子であまりにも多くの人を殺し過ぎた……。
覚えてるかどうかは分からないけど、この事実は厳しそう。

ただこの漫画、あまりウジウジはしないと思うので、どう乗り越えてくれるかはちょっと注目。
そして読者の意識から抜ける、封印された五条悟……

夜桜さんちの大作戦 48話(作戦48)

まずは一周年おめでとうございます。

あとカラーがとても力が入っていてキレイだ。
権平先生、結構カラーごとに雰囲気変えて色々描いてくるし、毎回キレイなので見てて面白いんですよね。
「カラーが上手い漫画家」だと思うので、延命されるんなら巻頭カラーとかもやって欲しい。

ちょっと今回良かったのが、ドーピング夜桜スープで即刻撃破するんじゃなくて、「怖がりながらも覚悟を示す六美の愛情で力を制御する」って所。
この漫画らしさが出てて良かったです。
やっぱり新キャラ乱発するより夫婦・家族を押し出してくれた方が私好みだなぁ。

敵の正体はやっぱりお父さんか。
実は私、次回注目してます。
というのも、長男の凶一郎に対して「適当に会話した後、逃がすような素人ムーブをしないでくれ」と祈っている。
凶一郎、普段はかなりダメな奴なんだけど実力は異様に高いキャラとして君臨しているので、お前このまま逃がすなよマジで!
実力面で株を落とすとお前何も残らなくなるぞ……!

マッシュル 28話

相変わらず決めゴマが安定してカッコ良いな。
これ多分、攻撃する筋肉の部位を言いながら殴ってるのかな?
サンジの羊肉ショットを思い出してしまった。

予想外に差別されていたアビス先輩。
先週まで「利用価値高いのに差別されるか?」と疑問だったんだけど「神から授かった魔法の存在を否定する悪魔の目」という表現で納得。
そうか、魔法に宗教的な意味合いがあれば、そりゃ抹殺されるわな……!
雰囲気を見てると、統一思想みたいな感じに魔法が神格化してるはずで、そうなると迫害される事が一気に理解できてしまった。

という事でアビス先輩の歪みっぷりが一気に理解できる形に。
で、マッシュとしては「魔法に宗教的意味合いを持っていない」のでそりゃニュートラルに接する事が出来る訳で。
本当の意味で差別がない子なので、仲良くなって欲しいと思ってしまった。
それぐらいアビス先輩が一気に不憫に感じた過去回想でした。

アンデッドアンラック 29話(No.029)

開幕からラトラの能力考察が一気に暗礁に乗り上げた感じ。
「こいつは今日絶対に死なない」発言、「断言したものが当たらない能力」なら逆にリップは死んじゃうんだけど、謎だらけの方法で生きてるんだよなぁ。
本当に死んではいたんだけど、その上で生き返ったとかだろうか。
転生みたいな?

さて、アンディが即殺せずに殴ったり、風子に投げたアーティファクトを防げなかったり(爆弾なら死んでた)と珍しくプロさが欠けるんだけど、展開上スルーするのが吉かな。
リップはキャラが超良くて亡くすのが惜しかったので、こうして生き残ってくれてると漫画的には良いライバルができて良かった気がする。

あと投げられたアーティファクト、ご丁寧にリボルバー拳銃なんですよね。
これまでもカラーで風子が銃を持っていたり、ヴィクトール戦でも銃を使ったりしてたけど、これは風子のパワーアップアイテムになるのかな?
それを通してアーティファクトの細かい説明も入りそうなので、次回が非常に楽しみ。

ラグナロクのネタ元である北欧神話からのアンデッドアンラック考察

詳しくない知識での雑考察。

今回の描写を見るに、思った以上にラグナロクのネタ元である北欧神話に寄せてきそうなんですよね。
私は詳しくないんだけど、原典のラグナロクって、

  1. 厳しい冬がくる(人類はここで死んでる)
  2. 星が落ちてくる
  3. 大津波と共に神が攻めてくる
  4. 神の炎が世界を焼き尽くす
  5. 新たな時代が始まる

って順番なんですよね。
今回見たのは4.神の炎のシーンだ。
「星が落ちてくる」のためには銀河が必要なので、何か理の追加がラグナロクの下準備のような印象も持ってしまうね。

さて、まさか最初の冬で人類が絶滅する事ないだろうし、どこまで北欧神話に寄せてくるかは分からないんだけど、リップの「俺たちは次へ行ける」のセリフを考慮すると、5.新たな時代がくるってのはあるかもしれない。
つまり、一部で予測されていた世界ループ説が一躍現実味を帯びてきましたね。

で、原典では確か「善良な人の避難所」みたいなのがあって、そこに避難した人達は次の時代に行けたはず。
要はアンダー達はそういう「次の世界に残れる手段」を持ってるんじゃないかな、と。
だから頑張ってラグナロクを食い止める必要がないし、「それまで好き放題生きる」という選択が取れるんでしょうね。

少なくとも④神の炎は確実にあるので、UMAバーン討伐により「いらねぇ」と言われていた不燃が活躍する予感!
また、UMAや否定者だけでなく”災害”みたいなのにも対峙する機会があるなら、大津波とかもチカラ君が活躍してくれそうですよね。
色々な形で様々な否定能力が活躍できそうで非常に楽しみです。

ブラッククローバー 262話(ページ262)

副団長ナハトの悪魔ギモデロ、かなり親しげなやつだった!
お互いの呼び方が「ナハトの旦那」「ギモデロ」なので、むしろ優位な関係が築けている様子。
悪魔といえば契約や代償なんだけど、ここらへんの関係性が「悪魔の力を引き出す秘訣」に繋がりそうな予感がするね。

会議シーン、「これ今までどうやって話が纏まってたんだっけ」となるレベルで自然に議事進行が崩壊してて笑ってしまった!
ていうか魔法帝が黙ってるのがよく分からん!
お前ちゃんと仕事してくれよ!
ナハトが出てきたけど、コイツもどう見ても煽り力高そうなので、次週も変な意味で心配。

僕とロボコ 7話

お、良い意味で安定してきたな。

ガチゴリラが「良い奴ムーブをしながら話を回していく役割」を自然にこなしてくれてるし、ゴーストバスターズみたいな「分からなくても良いけど、分かる人にはニヤリと出来る」っていうパロの温度感がちょうど良い。
何か箸休め的に安心して楽しめる漫画になってきたな。

ぼくたちは勉強が出来ない 171話(問171)

え、冒頭のあすみ先輩のウェットスーツ姿、エロいかこれ……?

何でそんなセクシーみたいな演出されてんの?
むしろ普段よりも露出度抑えられてますよね?
これだけ露出度低いやつ、ほぼ全身タイツみたいなもんでしょ?
え、私だけ響いてないの?みんな響いてないよね?

という事でTwitterにてアンケートを取ってみました。
念のためね、念のため。
結果なんて分かりきってるから。

申し訳ございませんでした。
(うそだろ……そんなはずは……未だに納得できん……ブツブツ)

あとはもう
「タイチ君この短時間で罠のレベルやべぇ
「というかあのレベルの罠にかかっても幻滅はされない
「岩場から滑落して気絶って、普通に救急車呼べ
とかもうツッコミが止まらないんですが、こういう些事に引っ掛かるって事は、私はぼく勉をもうガバ読みしてないんだなぁ、と感傷的な気分になったのでした。
昔ならページをめくる手を止める事なく普通に眺めて終わっちゃってたろうから。

さて、ピンチにも動揺せず、冷静な判断力で行動する成幸君には大人の成長を感じて好感触だったんですが、
「そしたら先生泳げないからアウトだ」
えええぇぇぇ!?先生って泳げなくていいの!?
今の先生って泳ぎの試験ないのかな?
成幸君、そこの「できない」は克服出来なかったのか……

あとかなり意外だったのが、成幸君は既にあすみ先輩好き……なのか?
なんかそんな雰囲気しなかったし、高校卒業から教師になるまで、会ってもいないのに好きな気持ちをキープしてたって事?
現実的に有り得るんだろうか、そんな事。
というかこのルート、うるかを始めとする他ヒロインのアタックはどういう形になってるんだこれ……。
むしろ「この離島生活を通して本当に好きになる」方がキレイでは?と思うので、恐らく作劇上・テーマ上でこういう形式を取る意味があるのでしょう。
今後に期待。

それも含めて、どういう話になっていくんでしょうねコレ。
文乃ルートは分かりやすく文乃視点だったんですけど、先輩ルートに関しては成幸君が先輩の事を好きだけど、別に成幸君視点で話が進んでるワケでもない。
というか結構俯瞰視点な感じなんですよねぇ。まだ3話なので方向性は全然読めないですね。

タイムパラドクスゴーストライター 14話

前回引っ張った藍野さんを改心させる方法が「子供の頃の純粋に楽しかった時を思い出させる」って、スポーティングソルトみたいな解法出してきたな……

さて、終わってしまいました。
本作、私を含めてかなりの読者を翻弄したよね。
作品を通しての私の考え方の変遷としては、

  1. どういう漫画なんだ……
  2. え!?本当に盗作したままいくの!?
  3. 漫画家漫画でやるの?
    いや何かあるはず……
  4. SF展開きた!
    きたけど……何か普通だな……
    (ここで期待値が下がる)
  5. 話の構成とテンポがダメだ……
  6. 終わったが驚きはない

こんな感じでしたね。
非常に話題性だけはあった本作、話題の秘訣としては

  • 『こんな筈はない、何かあるはずと思わせる力』
    (それは作品の力ではなく、作者とジャンプを信じる心に依るものだった事が後半発覚する)
  • 『主に盗作関係での諸々や、透明な漫画理論を通して”読者の何か”を刺激した』

の2要素があったと思う。
私は後者の要素はなくて前者だけだったけど。

この「作品を通して刺激した”何か”」が厄介で、読者の数だけ刺激される”何か”が違うので、かなり受け取り方が千差万別だった気がします。
そして打ち切りの為か、盗作や透明な漫画理論に対するアンサーが明確にされていないので、色々な想いが宙ぶらりんに刺激されるという、罪な作品になってしまった

私なりの今回の学びは3つ。

  1. 勿体ぶり過ぎると期待値が上がって収拾がつかない
  2. 少なくとも漫画好きに対して、創作論を刺激するような展開は話題になる。
  3. そして創作論を刺激する風呂敷を広げた以上は、しっかりとアンサーを用意しないと読者を落胆させる。

って所ですかね。あくまで私視点の話。

伊達先生の作画について。
やはり演出面での課題はあって、それが「作品意図の伝わりにくさ」に拍車をかけていたと私は思うんだけど、でも後半から明らかに作画に魂が入っていて「意地を見せてくれた」と思います。
後半のストーリーに対して気持ちは離れていたけど、作画に注目して読み続ける事ができました。

最後の「結局何が言いたいの?藍野さんが生き残って漫画描けて良かったねって事?」という終わり方といい、作品完成度としては厳しい評価にはなります。
ごめんよ。

でもジャンプでこういうチャレンジをする意義はあると思うし、「問題作に頭を悩ませる楽しさ」はスパイスとして楽しめた。
たまにはこういう連載もあっていいんじゃないかな。
お疲れ様でした。

森林王者モリキング 17話

何でスイカを持った全裸の成人男性を見るだけで「楽しい夏や母との思い出」が想起されるんですかね……
(犯人怖いわ)

話としては安定の長谷川先生で良かったんだけど、何か話が広がっていきそれを受け入れる勝子や、「私達の夏は加速する!」というモノローグが非常に怖いんですが……

え、モリキング大丈夫?
『森林王者モリキング』大丈夫?
新連載あと2つあるけど、打ち切り枠って残りいくつなの!?

AGRAVITY BOYS 33話

「笑ったか」と言われれば笑わなかったんだけど、私もクs……“味のある作品”が大好きなので、終始「なんか分かる~!」って感じの作品語りが心地良かったです。

「S2は7話まで耐えて」が「初心者が萎える推薦者のセリフ」って感じで震えてしまった!

そしてもう百万回言ってるけど、この作品において未開惑星というロケーションは足枷でしかないのだ……
惑星探索どころか部屋から出てないもんね。
これで話が回せるようなキャラクターと作者さんは、未開惑星を舞台にするべきではない……

ブンキテン 6話

え、これダメじゃね?

  • 主人公は当初妹を女性として見ていない
  • ルカはお試し期間中に”主人公が妹を好きになった”と気付いたが、妹は記憶喪失を機に諦めようとしてる。
  • ルカも同様に、自分が奪うつもりでお試しで彼女になる。
    それで主人公が妹を選べば、やっぱり妹が好きだったという事で諦められる

いや妹とのお試し期間の記憶がないからダメじゃね?
 
主人公が妹を好きになれたのは、お試し期間があったからでしょ?
今週そういう風に描写されてる訳で。
肝心の「妹とお試しに付き合った記憶」が抜けてるのに、記憶を失った主人公が妹を選ぶわけないでしょ。

しかもルカも「お試し期間です」って言って付き合うならまだしも、「最初から彼女は私ですよ」ってフリでしかも期限設定無しで付き合ってる訳で……これ、ルカずるくない?
妹に対して、あまりにも有利過ぎるでしょ。

うーん、何だこれ。あまりにも納得感が低いぞ。
そして主人公の人格があまりにも軽んじられている……。
ラブコメってヒロインにドキドキしてなんぼでしょ?

いやこれ怖くないです?
主人公が記憶喪失なのを良い事に、好感度実験されてね?
え、この漫画のジャンルって……ホラー?

今週のベスト3

  1. チェンソーマン
    一応話の構造が分かって安心した。
  2. 呪術廻戦
    満足感の高い頂上バトルだった
  3. アンデッドアンラック
    考察材料を提示してくれると色々妄想が捗るぜ!
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