巻頭は新連載のアンデットアンラック。
ちょうど1年前の1月28日発売号に読み切りが載っていましたね。

あとは、漫画にステータスを載せる上では世界観を押さえて、作中描写とズレがないようにしないといけないな、という話も。
気が付くとサムライ8だけ異様に感想長いんですよね……。


アンデットアンラック 1話(No.001) 不死と不運

読み切りと比較して、絵がかなりブラッシュアップされて読みやすくなりましたね。
構成もしっかり連載1話向けに分かりやすくなってて、1年間連載に向けて努力されたんだなって感じです。

読み切り時には見られなかったと思うんですが、これすごいなと思ったのが、

「接触時間の長さと不運の規模は比例する」
「千切れた足を高速で再生しその勢いで―」

など、ロジカルな説明を結構テンポよく入れてる所。
いわゆる説明コマがないんですよね。考えてるなぁと思いました。

このレベルの配慮ってあまり感覚的にできる人は少ないと思うので、ネーム段階で意識できてるかどうかだと思うんですよね。
作者の戸塚先生は、信用できるストーリー展開をしてくれそうな期待があります。

設定的には、”否定者”と”UMA”の二つの概念があるみたいで。

“否定者”はそのまま、不死と不幸とか不〇で始まる能力という事だと思う。
これだけでもどういう否定者が今後現れるかワクワクしますね。

で、”UMA”は恐らく読み切り含めて未登場ですかね。
「世を害するUMA」と言われてる事から、単純にモンスターみたいなやつなのかも。
このUMAが読み切りには出てきてない要素だと思うので、これが話をどう拡大してくれるか楽しみですね。

ワンピース 968話 おでんの帰還

もう大分前から「ワンピースは別に普通だよ派」なので、ラフテルとかジョイボーイとか考察の深まる話はよく分からないんだ。
でもワンピースを今後読み取る上では覚えていた方が良いんだろうね。

そんな私でも今回の過去編は面白くて、その流れでおでんが相当好きになってる。
トキさんの怪我に対してまず「よくぞ守った、痛かったな」と労ってから、すぐオロチの所に向かうのはカッコ良かった。

歴史を考えると、ここから負けちゃうんだよな。先を読むのが憂鬱です。

鬼滅の刃 190話 ぞくぞくと

先週赫刀になって「よっしゃ反撃!」と思ったら酸欠でピンチとは予想外で驚いた。

そして同期組の登場!
嬉しいけど、頼むから死なないでくれよ。
アニメが始まってせっかく増えたファンが憤死してしまう。

普通に考えたらここで同期組を殺すはずはないんだけど、吾峠先生だとやり兼ねない怖さがあるんだよな。
今読者が一番恐れているのは無惨様なんかじゃなくて、吾峠先生なんだ。

Dr.STONE 135話(Z=135) COUNTING

石化解除方法は基本的には予想通りだったんだけど、特筆すべきはその描写力。

仲間が協力して千空に託していくチームとしての絆。
具体的な計算で投げ方を算出してリアリティを出す。
決め手に「 秒数カウントは3700年やってきた 」と説得力を出す。

もちろん、Boichi先生の絵の力も強かったですよね。
石化光線が迫る切迫感と、千空の冷静に焦ってる感じが絶妙に伝わった。

同じトリックでもここまで面白く描けるのは、このコンビならではじゃないかなぁ。
石化解除のネタ明かしで終わらず、今回でイバラとの決着をつけて話を進展させたのもスピーディな判断で、さすがですね。

約束のネバーランド 164話 笑顔の悪魔

センターカラーが美麗過ぎる。
週刊の雑誌とは思えないクオリティです。

さて、女王を倒した読者の気がゆるまないよう、かつてないピンチを畳み掛けてきますね。
ピーターさん、ムジカ包囲網の早さなど頭がキレる所をしっかり見せた上で、今週のイカれっぷり全開ですよ。
やっぱりまだ女王の方がボスとしての格は高いけど、ピーターさんは別ベクトルで敵にするには怖い。

あと、鬼の子の両親が処刑されたシーンですが、年齢重ねた読者はこういうのに心を痛めるからな!
一般兵士さんの無念も含めて、情感たっぷりに描写されてたからなぁ。
本当にこういう家族が不遇に引き裂かれる描写がダメになった……

そこで気付いたんですが、エマの「鬼を絶滅させたくない」前よりも共感できようになってきたんですよね。
ラートリー家撃破後はスムーズに和解のムードになれるように、今の段階から鬼の一般市民にフォーカスした描写をちょっとずつ仕込んでるんでしょうね。
さすが白井先生。

ブラッククローバー 236話 同じなワケねーだろ

神に愛されしユノ様の割には、予想外に苦戦しましたね。

この敵、コメントは確かに三下なんですが、手数の多い遠距離攻撃や近距離攻防一体の岩石アーマーなど、確かに強かったです。

だとしても、金色の夜明け団にはもう少し頑張って欲しかったのが本音ですね。
これで結局、ユノ様>大多数の団員達が成り立った事になるので、国家戦力としてのパワーバランスとしてはちょっと残念ですよね。
「ユノ様強い」じゃなくて、「団員役に立たないな」という感想になってしまう。
引いてはクローバー王国の戦力がショボく見えちゃうんですが、田畠先生は昔から一貫して「モブはモブ」って方針なんですよねぇ。

チェンソーマン 54話 江の島に行くには

強力そうなキャラが続々登場してきてワクワクする回。
一方、「さて何人のキャラが噛ませになるかな」と思ってしまう訓練された読者は多いのでは。
自分予想ではサンタクロースかな。

いずれにしてもタツキ先生は良い意味で予想を裏切ってくれるので、心配はしてません。
最後のアキ君の励まし、デンジの世界観というかスケールをしっかり理解してる感じで良かったです。

私はデンジを親みたいな視点で応援してるので、強敵たちを退けて江の島に行ってはしゃいで欲しいです。

アクタージュ 97話(scene97) 届け

「二日目以降どうするの問題」に対する答えは「勝負は1日目で行われるのでそんな事は考えてないんだよ」か。
花子さんのヤバい素人感が更にアップしたな……

この後多少は持ち直したり前向きな事は起きるかもしれませんが……
コレ、勝負には負けるかもしれませんね。

最後がどうなるかはまだ分かりませんが、舞台演出としてみると、やっぱり花子さんは振り回し過ぎです。
千代子ちゃんサイドの方が舞台として正しく一丸となっていると思います。
これで勝つってなると、千代子ちゃんサイドも納得いかないのでは。

千代子ちゃんの「ふざけんな!」は本当にグッときましたね。
彼女の夜凪に対する評価の高さや、この勝負にかける思いが強く伝わってきた。

登場時は表情の読めない雲の上のキャラだったのに、自然にライバルキャラにシフトしたなぁ、と感慨深い。

ぼくたちは勉強ができない 143話(問143) 泡沫の人魚姫は約束の[x]に濡つ

うおマジか。
うるかの告白イベントをそのままにして文乃イベントを盛り込んできやがった!

こういうのって一人ずつ消化(失礼)していくもんじゃないの?
次回のカオス状態が予想されますが、文乃はアドリブ力高いんで、上手くごまかすかもね。

呪術廻戦 91話 渋谷事変⑨

自分はどうしても「獄門疆は五条悟が何をして重くなったんだろう」って考えてしまうんですけど、多分そのアンサーはなさそう。

別に不満とかではなくて「五条悟は封印されたまま大人しくしてないぜ」って事で格を示してくれたらもう十分なんですよね。
いちいち細かい説明はしないってのも一つだと思います。
人によるだろうけど、芥見先生はそういう取捨選択ができるのが長所で、作品のテンポに繋がってると思っています。

そして五条悟奪還が目的になっている現在、獄門疆の超重化は効果的なんだよね。
これだけで呪霊側は相当逃げ辛くなる。

呪霊側がどのように逃げるか、高専側がどのように追い詰めるか、先の読めない面白い展開になってきました。

ZIPMAN 6話(006) 絶対無敵!!ドラグンガルド

最初敵側が4人出た時は「 4人パーティと1人で戦うのか!RPGっぽいな!」と若干の予想外展開にワクワクしたんですが……

「最上階まで上がってこれるかな」
「無理だろーね 私が止めるから」

ってオイまさか一人ずつ順番に戦っていくんじゃないだろうな。
何週かけるつもりなんだ。

この漫画はずっと展開が普通で薄いので、何か尖ったものを出して!
と思ってた矢先にこれだと……厳しいな……いやまだ分からないか。

テンプレ通り1話ごとに1体倒して、最後の勇者に2話かけてヒロインを救いだしたって展開にならない事を祈ります。

あ、ジッパーによる校舎要塞化のギミックや、ZIPMAN登場時の迫力は良かったです。

ゆらぎ荘の幽奈さん 191話  千紗希さん、決断

宮崎さん、変な属性が乗ってない健気ヒロインなので割と好きです。
委員長がこの漫画には珍しく不快キャラでしたが、それを吹き飛ばすコガラシ君のカッコ良さよ。
自分のピンチにこんな感じで飛び込んできてくれたら、それは惚れてしまうよなぁ。

ミタマセキュ霊ティ 20話(code20) BODY大回収

前回で野球はもう終わるだろうなと予想はしてたけど、まさかのハゼレナ暴走。

「家族を捕まえられたら怒るにきまってる」というセリフといい、メチャクチャ震えながらも「今助けんぞ」といい、ミタマは本当にイケメン過ぎる。


鳩胸先生は基本ギャグなんですが、メリハリでこういうアツいシーンも入れてくれますね。
そして次回はセンターカラー。おめでとうございます!

夜桜さんちの大作戦 20話(作戦20) スパイのスパイ

この漫画、”スパイ家族”とか”婚約者を守る”とか、最初に目を引いた設定が結構置いていかれてるんですよね。
最近は 主人公が超人揃いの世界でカッコ良く成長していく漫画になっちゃってて大変残念です。

ヒナギクさんの格を考えると、「攻撃を防げたよ」ぐらいがパワーバランス的に丁度良いのは確かなんです。
でもなんか、この漫画ってそこがウリだったのかな。
前半でこの漫画のファンになった人はどんな気持ちで読んでいるんだろう。

サムライ8 34話 免許ダウンロード

女の子を怪しい奴がさらったと思ったら、星ごと破壊される所を助けてたのか。

最後まで読んでようやく繋がったけど、このタイミングでページ数を割いてまでやるミスリードでもないような……
岸本先生はこういう”うまい事やりたい癖”があると思うんですが、今回も癖が出ちゃったなぁという感じです。

そして……やりがった!ステータス数値化だ!
元々「強さの数値化はやめた方がいい」派の自分ですが、今回はそれ以上にSFの世界観を正式にブチ壊した事が大きいと思っています。

「大気剣には全ステータス900以上必要」もそうですし、これファンタジーRPG的数値なんですよね。
岸本先生も、ほぼ間違いなくその印象で書いてるでしょう。

ただ一応この漫画のジャンルはSFなので、知力とか腕力とかの項目が作品の世界観に合ってないんですよ。

これがスキルとかレベルとか普通に出てくる世界観なら大丈夫でしたが、SFを名乗っておいてこのステータスはちょっと……
もちろんSF感なんて人それぞれでしょうけど、数%の誤差で大きな差が出る、「設定に基づいた理屈を通した世界観」がSFだと自分は思ってます。
いわゆるゲーム的ファンタジーとは真逆の世界観だと思うんですよ。

岸本先生、SFが好きで色々設定練ってるんだから、世界観を大事にして欲しかったな。
SF的数値なら「再生速度0.5%/sec」とか 「侍魂出力10,000kW/hour、瞬間出力800kW」 とか、要はスペック表記なら、世界観をより広げる事になるのでワクワクできたと思う。
忘れがちですが彼らもサイボーグですからね。

で、肝心の数値についても、作中の描写とギャップがあり過ぎて萎える数値になっている。

武力とかの総合力ならまだしも、腕力とか知力って基礎ステータスなのがね……知力とか達磨師匠の1100に対して33と、3%しかないワケで。
つまり達磨師匠のIQが100なら、八丸のIQ3しかない事になり、ちょっと現実感がない。
バトルロイヤルで見せたゲームで鍛えた読み合いの力はどこいったんだ。

ステータス表記をする際の教訓としては以下の通りですかね。

・作品の世界観に沿った項目や内容である事
・作中描写にリンクした数値であること

この2点を満たしたステータス表記といえば、Twitterでも比較されていたんですがダイの大冒険はドラクエ世界観の漫画にドラクエ式のステータスを載せてた訳で、文句無しですよね。

最近だとワールドトリガーのデータブックも素晴らしかった。
例えば主人公の修は弱いのでステータスも低かったんですが、作中描写ともすれ違いがなく、納得がいく弱いステータスだったんですよね。
不当な下げではなくて、「なるほどこんなもんか」みたいな。
ここへんは作者の芦原先生がしっかりしているからだと思います。

どちらも素晴らしいステータスだったのですが、逆にダイの大冒険みたいなドラクエ的ステータスがワールドトリガーの方に乗ってたらガッカリすると思う。
やはり世界観を押さえておかないと台無しになるんだと思います。


最後に不動明王が出てきたのは打ち切りへの急展開ポイントでしょうか。
ここから大きく話が終了に向かっていくのかな。
でもだとしたら、何故女の子救出の話に7ページも使ったんだ……

そういえば、三打と竜は実質仲間扱いになるんですかね。
確かに二人ともキャラ立ってのにもったいなかったので、納得です。

竜は戦闘力が高く記憶喪失で侍魂が二つと、謎の多いキャラ。
三打は「無条件で敵に信用される」というチートスキル持ちですからね。
個性的過ぎる。
チートスキルなんて、本来SFの世界観に登場させたらダメですが、RPG的ステータス導入により、チートスキルも違和感ない世界観になりましたしね。

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