漫画用に電子書籍を導入したいと思ってるんだけど、情報が多過ぎてどのサービスを選んだら良いか分からない……
という、少し前の私と同じ悩みを持った人のための記事です。
これを読めば、どの電子書籍を利用するか決められます。
つい先日電子書籍をようやく導入したのですが、とにかく選ぶのに苦労しました。
ネットには比較サイトは沢山あるんですが、どういう条件の人に勧めているのか分かり辛い。
更に言うと比較サイトってビジネス感があるというか、本当に検討した上でおすすめしてるのか怪しいんですよね。
という訳で、合計19社の電子書籍サービスの中で、私が実際に何週間もかけて選んだ過程と結果を公開します。
私のように漫画用に電子書籍を探している人は、これを読めばもう迷わない!
ただ、ここに辿り着いたあなたは、沢山の紹介サイトを読んでもう疲れているのかもしれません。
という事で、先に結論を載せておきましょう!
BOOK☆WALKER | 複数の漫画雑誌を読みまくったり、月に何万円分も買うヘビーユーザー |
ebookJapan | ソフトバンク・ワイモバイルユーザー、Yahoo!プレミアム加入者 背表紙本棚機能に惹かれた方 |
Amazon Kindle | 一般書籍も沢山読み、一緒に管理したい方 |
楽天Kobo | 楽天主体で買い物をする方 |
BookLive! | 「上記全部該当しないので、値段で選ぼう」の方 |
この上記5社の中から、あなたの好きなタイプを選んでください!以上です!
と、ここで終わるとさすがに説明不足なので、次からは
- 選ぶ上での条件
- 全19社からそれぞれの特徴と選考外になった理由
- 電子書籍を選ぶ上でハマってしまう注意事項
- 絞った5社の詳細解説
の順番で説明していきます。
まずは、どういう条件で選ぶかです。
電子書籍サービスを選ぶ条件
まずは私の選んだ条件を公開しますので、あなたの条件と比べてみてください。
条件が違う方はそれを頭に入れて読み進めてください。
・漫画中心で使う。少女漫画はあまり買わない。
・生涯の本棚として使うので、長期的な視点で選ぶ。
・サービスが長く続く事も大事。
・欲しい本を欲しい時に買うだけなので、月額課金制やレンタル方式ではない。
・主にスマートフォンで読むので、アプリが使いやすい。
・割引は「あれば嬉しい」程度。
・レビュー機能やおすすめ特集など、情報面は重視しない。
これらの条件で選んで、先ほどのBookWalker、ebookJapan、Kindle、楽天kobo、BookLive!が残ったのですが、まずは上の条件で選考して検討外になった14社を先に紹介します。
検討外になった14社
ここは興味ない方は読み飛ばしてOKです。
条件が違えば魅力的だなと思うサービスもありましたが、以下の14社は私の条件と合わないので検討外となりました。
下にいくほど、私の今回の条件からズレたものです。
honto | 実書店との連携が可能でサイトも使いやすいが、選考に入るほどの強みがギリギリない。 |
DMM電子書籍 | 成人向け特化。それ故か一定時間で自動ログアウトするセキュリティの厳しさが不便。 |
Reader Store | 安心のソニー資本だが2017年サービス開始と歴史が浅い。使いやすさも低かったので見送り。 |
紀伊國屋書店 | dropboxとの連携や洋書が強いけど、今回の目的とはズレる。 |
漫画全巻ドットコム | 全巻セット買いに特化。アプリの評判も悪く今回の条件とはズレる。 |
Renta! | 購入可能だがやはりレンタルがメイン。おすすめ漫画やサイト構成が女性向け。 |
まんが王国 | 月額ポイント制。安さ重視で色んな漫画に手を出すなら良さそう。 |
めちゃコミック | 月額ポイント制。おすすめ漫画やサイト構成からして女性向け。 |
コミックシーモア | 月額読み放題制。BL・TLなど明らかに女性向け。 |
ブック放題 | 月額読み放題制。500円という安さと種類の多さは魅力ではある。 |
music.jp | 月額ポイント制。音楽、動画、書籍色々楽しむなら安そうではあった。 |
U-NEXT | 月額課金制で動画見放題とセットと、目的が違う。 |
FOD | 書籍もあるけど、あくまで動画がメインのサービス。 |
上記14社はそれぞれ魅力もあるんですが、生涯の漫画本棚として選ぶと、少し条件が違うかなと。
そして選考に残ったのがBookWalker、ebookJapan、Kindle、楽天kobo、BookLive!という事になります。
この5社から皆さんの好みに合わせて選んでもらいたいのですが、先に注意事項を2点説明します。
この2点のせいで、私は何か月も泥沼にハマってしまいました。
電子書籍を選ぶ上での注意事項!
泥沼にハマらないための注意事項は2つ。
- 一定ラインを超えると登録書籍数は気にしない!
- セールで比較しない!
順番に説明していきます。
一定ラインを超えると登録書籍数は気にしない!
得意分野によって取り扱いの有利不利はあるのですが、Amazon Kindleと楽天koboは全分野で登録書籍数が多く、またそれより数としては少ないBookWalker、eBookJapan、BookLive!も漫画に強いので、漫画目的で選ぶのであればこの5社は登録書籍数の差は気にしなくて良いです。
BookWalker、ebookJapan、Kindle、楽天kobo、BookLive!という候補の5社は、漫画に関しては「そもそも電子書籍になっていない作品」を除けば大体全部読めると思います。(インディーズ漫画みたいなのは別ですが)
具体例を出すとポセイドン学園は5社すべてに電子書籍がありますが、わじマニアは5社すべて電子書籍の取り扱いがありません。
恐らく、電子書籍化していないのだと思われます。
セールで比較しない!
ここで言うセールというのは、「ラノベコミカライズ特集」とか「少女漫画特集」みたいに、電子書籍サービスがそれぞれの時期に開催する期間限定の安売りセールです。
これで比較してはいいけない理由は簡単。
同じサービス内でも、時期によって内容や割引率が大きく変わっていくからです。
まずセール自体、各サービスで常に10種類以上やっていて、その割引率もさまざまです。
1年ぐらい監視しないと分かりませんし、その間にサービスの方針が変わるかもしれません。
考えるだけ時間の無駄……。
なので、そこまで徹底比較するのは諦めましょう!
さて、いよいよ本題。
Book☆Walker、ebookJapan、Kindle、楽天kobo、BookLive!の順番で、強みと弱みを紹介していきます。
この5社とも「生涯の漫画本棚にする」という条件は完全に満たしているので、後は好みの問題だと思ってます。
BOOK☆WALKER
BOOK☆WALKERは取り扱い冊数は75万冊、KADOKAWAグループが経営しています。
ここはとにかくヘビーユーザーにおすすめのサービスです。
・ヘビーユーザーへの高い還元率
・予約購入で5%還元率アップ
・KADOKAWA連携によるライトノベルの強さ
・漫画雑誌・単行本読み放題あり
ヘビーユーザーへの高い還元率
購入金額について還元率が変わるシステムです。
これは画像見てもらった方が早いでしょう。
上のランクはかなり厳しいですが、クイーン(前月購入2万円、うち新作購入2,000円)で12%還元は十分狙えるレベルだと思います。
予約購入の5%還元も組み合わせれば、安定してかなり安く買えます。
他のサービスだと定常的にここまでの還元率を誇るサービスはなく、月に数万円購入する方ならBOOK☆WALKER一択ではと思います。
漫画雑誌・単行本読み放題あり
漫画の読み放題自体はそこらに沢山あるんですが、ここの特色としては最新の漫画雑誌が60冊以上で読める事。
ラインナップは公式サイトを見て確認してください。
この中で2冊以上読んでいるものがあれば、それだけで十分元が取れるというサービスです。
あと今回の話には関係ないですが、同じく月額760円(税抜)で「角川文庫・ラノベ読み放題」もあるみたいですね。
・ライトユーザーにはメリットがない
先程まで上げた「強み」ですが、全てライトユーザーには恩恵が無いんですよね。
BOOK☆WALKERをおすすめする人
という事で、
・毎月1万円以上安定して買う方
・複数の漫画雑誌をチェックしている方
という、ヘビーユーザー向けのサービスだと思います。
ebookJapan
ebookJapanは取り扱いが約55万冊で、Yahoo!と共同経営しているサービスです。
ソフトバンク・ワイモバイルユーザー、Yahoo!プレミアム加入者と、後述します背表紙本棚機能に惹かれた方におすすめです。
・Yahoo!プレミアムとの連携特典あり。
・Tポイント1%還元あり。
・PayPayの特典キャンペーンをやる事がある。
・背表紙本棚機能あり。
Yahoo!プレミアムとの連携特典あり
月額462円(税別)で加入できるYahoo!プレミアムとの連携特典があります。
Yahoo!プレミアム以外だと「購入価格の1%ポイント還元」ですが、Yahoo!プレミアムだと「購入価格の2%、毎週金曜日は20%ポイント還元」になります。
ソフトバンク・ワイモバイルユーザーはYahoo!プレミアムに無料加入なのでかなりお得です。
ただし、ebookJapanのポイント還元目的でYahoo!プレミアムに加入するほどではないと思います。
一応リンクは貼っておきますが、既に会員になっていたり、他のサービスで面白いものがあったら会員になる、程度で良いと思います。
PayPayの特典キャンペーンをやる事がある。
PayPayがソフトバンクとYahooの合弁会社なので、たまに利用促進のためのキャンペーンをやっていたりします。
他の電子書籍でもPayPayを使えるサービスは沢山ありますが、キャンペーンをやっている会社は恐らくebookJapanだけです。
ただ頻度も不定期ですし、PayPayは無料で簡単に導入できるので、PayPayを使っている人におすすめ!という程ではないですね。
ただ、ebookJapanを使用するのであれば、PayPayの導入はしておいた方が良いと思います。
背表紙本棚機能あり
冒頭あったこの画像、これがebookJapanの本棚機能です。
背表紙がドーンと並ぶので、実本ならではの収集欲がちょっと満たされるという、電子書籍の弱点を少しだけカバーする機能です。
ただし全ての本が背表紙本棚機能に対応しているワケではないので、そこは注意です。
・狙った作品を安く買えない
・アプリ内購入ではポイント還元・クーポン適用がない。
キャンペーンはよくやっているんですが、Yahoo!プレミアムに入ってもいない場合は、キャンペーン以外の作品を安く買う手段は少ないと思います。
狙った作品が安く買えないのは、正直eBookJapanが力を入れている所ではないのか、期待はしない方が良いですね。
安さ重視なら他に強いサービスがあると思います。
あと最後の「アプリ内購入ではポイント還元・クーポン適用がない」は注意事項です。
何故かアプリだけコインチャージ式になってるので、必ずサイト経由で購入しましょう。
ebookJapanをおすすめする人
・ソフトバンク・ワイモバイルユーザー、Yahoo!プレミアム加入者。
・背表紙本棚機能に魅力を感じた人。
上記のような人におすすめです。
私は背表紙本棚機能にやられました。
そしてebookJapanにする方は、PayPayの登録も忘れずに。
無料なので登録しておいて損はないです。
Amazon Kindle
Amazon Kindleは、言わずとしれた総合買い物サイトAmazonが提供している電子書籍サービスです。
その取扱いは600万冊と、文字通り桁が違いますね。
漫画、一般書籍、ビジネス書など、全ての電子書籍を揃えています。
電子書籍の日本シェアNo.1という事も納得です。
・Amazonと同じ感覚で使える。
・クーポンはないが、一般書は元から安い。
・メモ、ハイライト機能など一般書籍に便利な機能。
・一般書等も全て一括に纏めて管理する事が出来る。
Amazonと同じ感覚で使える
このサイトを見ている方でAmazon未経験の人はいないのでは、というぐらい大メジャーのAmazon。
Amazoレビューを読みながら選べるし、レコメンド(おすすめ)機能の精度も高いです。
他の通販と同じ感覚で電子書籍が買えるというのは、大きいメリットです。
一般書等も全て一括に纏めて管理する事が出来る。
一般書籍も纏めて電子書籍で購入されている方には、いちいち漫画用と分けるのが面倒なのでAmazonか、後述する楽天のどちらかにした方が良いと思います。
どちらかというとAmazonは、リーダーからして一般書籍向けですね。
漫画用のリーダーではないです。
・セールは控え目。クーポンがなく、漫画に関しては値引きは少ない。
・漫画用のサービスではない。
・Amazon Prime、Amazon Kindle Unlimited自体に購入特典はない。
漫画用のサービスではない
漫画用としてはアプリが不便ですし、他の買い物と同様に購入履歴からおすすめはしてくれるものの、漫画専用の特集はなく、キャンペーン頻度も少ないです。
試し読みも数ページしか出来ませんし、漫画用として考えると、他のサービスに勝てる要素は少ないと思いました。
Amazon Prime、Amazon Kindle Unlimited自体に購入特典はない
読み放題サービスですね。
聞いた事ある方の方が多いと思いますが、一応簡単に説明すると、
- Amazon Prime:月額500円。数百冊が無料で読める。
- Amazon Kindle Unlimited:月額980円。和書12万冊以上、洋書120万冊以上が読み放題。
というサービスです。
ただPrime・Kindle Unlimitedは両方とも契約期間中は読み放題というだけで購入特典はないので、Amazon Kindleを電子書籍として選ぶ理由にはならないです。
購入は他の電子書籍サービスで対応して、KindleはAmazon Prime・Kindle Unlimited専用としてスマホに入れておく使い方で、何も問題ないんですね。
私はそうしてます。
Amazon Kindleをおすすめする人
・Amazonの使いやすさが好きな人。
・漫画だけでなく、一般書などもまとめて購入・管理したい人。
総合力は間違いなく高いですが、書籍全般向けに作られているので、漫画用として優れた点はありません。
ただ一般書籍用としてはアプリの機能が非常に優秀です。
メモ・ハイライト・辞書機能はとにかく便利で、資料として電子書籍を活用する人には欠かせないかもしれません。
漫画に限らず本全般を読み、それを一つの電子書籍に纏めたい人に向いている人に向いていると思います。
AmazonPrimeに加入している人はそのサービス目的だけでアプリを入れとくのはアリです。
楽天kobo
よく聞く楽天ブックスは紙媒体も含めた書籍のサイト名です。
楽天Koboが、電子書籍サービスの名前になります。
取り扱いは400万冊と、Amazonには届かずとも十分多いです。
楽天koboは、楽天主体で買い物をしている方におすすめです。
・楽天ポイント関係の恩恵が受けられる。
・Amazon Kindle程ではないが、一般書籍も一括で十分管理できる取り扱いの広さ
楽天ポイント関係の恩恵が受けられる
とにかくこれですね。
楽天ポイントが溜まるし、使用可能です。
通常は100円=1ポイントなのですが、定期的にポイント2倍などのキャンペーンもやっています。
また当然ですが、楽天ポイントは書籍以外の様々な買い物で使えるし溜められます。
この幅広さは他の電子書籍サービスでは絶対勝てませんね。
他にも3月、6月、9月、12月に実施される楽天スーパーセール時に割引があったりします。
既に「買い物はなるべく楽天を使用してポイントを貯めている」みたいな方は、電子書籍も楽天で良いのでは、と思います。
・漫画用のサービスではない
Amazon Kindleと同じですね。
特集やキャンペーンなど、他の漫画向け電子書籍サービスには劣ります。
試しにアプリを使ってみると分かると思うのですが、使いにくいです。
細かい所では、アプリだとページを送る時に「紙のページをめくるような画面演出」があるんですが、正直漫画を読む上では邪魔です。
楽天koboをおすすめする人
・楽天主体で買い物をしている、したい人。
ハッキリ言ってこの1点突破だと思います。
楽天ポイントを貯めている・貯めていきたい人以外にはメリットが薄いと感じました。
BookLive!
BookLive!は、累計表示ですが取り扱いは100万冊(既存だと70万冊という情報も)の、凸版印刷グループ経営のサービスです。
他のサービスとの連携に頼らず安く購入したい方におすすめです。
・漫画特化。
・割引キャンペーン、毎日クーポンガチャ、ポイント還元など、安く購入する手段が多い。
・キャンペーンや取り扱い数など女性向けに強い。
安く購入する手段が多い
- 割引キャンペーン(他社もやっていますが)
- 毎日クーポンガチャ(これが特徴。結構な確率で20~50%が出る)
- Tポイント還元(0.5~3%)
これらを組み合わせる事でかなり安く購入できます。
またTポイントが使用可能で、前月の購入金額で会員ランクが変わり、Tポイントの還元率が変わります。
(0.5%から最大3%)
これだけ見るとBOOK☆WALKERの「前月10,000円購入で8%還元」には負けますね。
やはりヘビーユーザーにはBOOK☆WALKERの方が良いです。
女性向けに強い
らしいです。
比較的色んなサイトを見てもそう書いている所が多いんですよね。
確かにキャンペーン一覧を見みると、少女・女性向けが多いし、広告バナーも全部女性向けでした。
ただ少年・青年漫画を対象にしたキャンペーンも多数ありますので、少年・青年漫画が弱いという事ではないと思います。
・アプリ経由での購入ができない。
これが謎なんですが、本当にできません。
サイト経由で買うようにしましょう。
BookLive!をおすすめする人
他のサービスとの連携に頼らず安く購入したい方
これまでに紹介したBook☆Walker、ebookJapan、Kindle、楽天koboのどの電子書籍を見てもピンと来ず、「どれにも当てはまらないから安いところで」となった方におすすめです。
最後に
以上、お疲れ様でした!
もう一度各サービスのおすすめポイントとリンクをまとめておきます。
BOOK☆WALKER | 複数の漫画雑誌を読みまくったり、月に何万円分も買うヘビーユーザー |
ebookJapan | ソフトバンク・ワイモバイルユーザー、Yahoo!プレミアム加入者 背表紙本棚機能に惹かれた方 |
Amazon Kindle | 一般書籍も沢山読み、一緒に管理したい方 |
楽天Kobo | 楽天主体で買い物をする方 |
BookLive! | 「上記全部該当しないし、値段で選ぼう」の方 |
あ、ebookJapanにする方は、キャンペーンをやる事があるのでPayPayの登録も忘れずに。
電子書籍を決めきれず悩んでいたあなたが、これを指針にしてくれたらとても嬉しいです。
では、良い電子書籍ライフを!