20年2月3日発売のジャンプに掲載されている、『僕のヒーローアカデミア』に登場するキャラクター、”志賀丸太”のネーミングに関して残念な騒動が起こっています。

基本的に私はこの手の話題はスルー方針ですが、この騒動に対して公式が対応しました。
その内容や顛末について、毎週楽しませて頂いている読者として少し言いたい事があるなと思い、書いてみました。
Twitterでつぶやくと変なのに絡まれると怖いので、ここでちょっとだけ。
こんな場末のブログを見てくれてるのはそこのアナタだけです。ありがとう!
結論としては、集英社の対応は残念ながら企業としては仕方なく、責められないなという話です。

※本記事の内容は全て個人的見解のカタマリです。

2020年2月8日追記

2月7日に追加発表があり、大変残念ながら集英社と堀越先生の謝罪文書がアップされました。
記事はそのまま残しますが、この謝罪文書を踏まえた内容も追記していきます。


簡単な経緯

ヴィラン(敵)側に“志賀丸太”という名前のキャラが登場。
第2次世界大戦時に人体実験を行っていた (実は諸説あり) 731部隊、通称マルタ部隊を連想させるという意見が。
 作中でも人体実験を行っていたキャラであった為、一部から抗議殺到。
公式で「そのような意図はないが、史実と重ねられるのは本意ではないため差し替える」という旨のアナウンスあり
実は騒動の発端はジャンプ発売日の2日前であり、そもそも抗議した人は違法ダウンロードではないかという話も……

公式のアナウンス。ジャンプ発売日当日の2月3日18時37分なので早い対応です。

さて、この一連の動きに対して抗議者・堀越先生・集英社の3サイドに関して、私個人の意見を。あくまで個人の感想です。
まずは発端となった抗議者について。

抗議者について

先に総括しますと、とにかく議論ができる相手ではないのでスルーしかないと思っています。
残念ながら。
こういうタイプの抗議をする人達は、大きく3タイプに分けられると思います。
もちろん、例外や程度の差はありますが。

  1. “自分が信じる正義の行動”を発揮する場を常に探しているタイプ
  2. ↑の展開する理屈に賛同して声を上げるタイプ
  3. 雰囲気と感情でそれに乗っかるタイプ

①は基本的に正義を発散する場を常に求めており、そこに論理的一貫性があるかはどうでもいい事が多いです。
攻撃対象に正当性があるかは興味がなく自らの”正義の行動”が実を結ぶかどうかに興味が集中しているので、議論の余地がありません。

2020年2月8日追記

2月3日の集英社による修正発表があった際、それで収まらずに謝罪要求に発展した理由はここにあると思っています。
彼らは”正義の行動”がより大きな実を結べば良いので、修正の次は謝罪と、要求自体は行きつく所まで止まりません。

②については、①が広めている内容に論理的な理解を示して行動しているので、逆に説明を尽くせば理解を得られる事もあると思います。
しかし理解の場を提供する事が難しく、この層に構うのは非常にコスパの悪い対処療法になってしまいます。

③は世論や流れに左右される為、この層に対する論理的説得は困難です。
一方、熱しやすく冷めやすい層でもあるので、燃料を再投入しないようにスルーがベターかと思われます。

上記の通り、騒いでいる人達にはそれぞれの理由がありますが、総じて構っても仕方ないというのが個人的見解です。

また今回の騒動について発端となったのは名目上個人アカウントであり、これに同じ個人が擁護・反発すると、対立構造が生まれて議論に発展してしまう。
そうなると話題が長引き、どんなに無茶な言いがかりでも一つの意見として存在が許されてしまう。
これをなるべく避けたいというのが私の考えなので、公式が対応するまでは完全スルーしておくつもりでした。

堀越先生の対応について

堀越先生自身は何も発言せずスルー推奨なのは揺らがないでしょう。
これに関してだけ断言できます。こんなものは個人が受け止めるものではない。

2020年2月8日追記

しかし2月7日の追加発表では、大変残念ながら堀越先生の謝罪文も記載されていました。
私はこれに対しては集英社の対応に問題があるのでは、と思っています。
堀越先生の個人Twitterにも攻撃されており、堀越先生の希望で謝罪を載せたという事も一応考えられます。
それでも集英社は正式に矢面に立たせるべきではなかったと思っています。
その理由は上に書いた通り、こんなものは個人が受け止めるものではないからです。

今回、賛否が恐らく別れているのは、企業である集英社の対応ですね。
これについてあまりネットでは語られていない印象があった、企業的側面での個人的意見を書いていきます。

集英社の対応と企業的側面で見た意見

改めて内容をペタリ。

今回集英社が取った対応のポイントとしては以下ですね。

  • 「歴史を想起させる意図はない」
  • 「志賀丸太という名前はコミックスで変更する」
  • 謝罪の文言は入っていない

上記対応に関して『反対派』の意見としては、折れてしまうと変な実績を作る事になる、構うとエスカレートする等々の理由でしょうか。
舐められちゃいけない!奴らは付け上がるんだ!的な。

これは本当に正しい意見だとは思いますが、私は心を痛めつつも集英社の対応に消極的賛成。仕方ないかという考えです。

その理由は、集英社は社員750人以上の大企業であり、企業とは利益を追求する集団であるからです。

市場に資本を投入し、それ以上の資本を利益として回収する事が企業の本質です。
もちろん社会貢献や法令遵守など、他にも大事なものは沢山あります。
ただそれも利益追求という企業の本質を押さえた上での話であり、利益の回収できない企業は当然のように倒産します。

この利益追求という側面で見た場合、「ヘイト疑惑と戦い、悪しき前例を作らない」事などを考慮するのは残念ながら企業の役割ではありません。
むしろ対応を硬化する事で不買運動など売上リスクに発展する可能性があります。
集英社は漫画雑誌以外にも、多数の出版物を発行している大会社です。
その波及性は予測が難しい。

企業としては不買運動など抗議の激化は何としても回避する必要があります。
また、人材不足が叫ばれる昨今、対応に人員を割くのも現実的に難しいでしょう。
無視をする事で火が消えるのを待つ策もあったでしょうが、今後も登場するキャラクターなので、それは難しいと判断しても仕方ないと思います。

もしかしたら担当編集もしくはジャンプ編集部は、作品の出来を第一に考え、志賀丸太の名前変更には反対したかもしれません。
しかし集英社の上層部は、そうはいきません。従業員750人以上の生活を守る必要があります。

そう考えると、今回集英社が行ったように
「早々に名前を変更して対応。
但し正当性を主張するために意図がなかった点を記載し、せめてもの矜持として謝罪はしない。」
という判断をしたのも、売上リスク回避という観点で見るとベターだった(やっぱりベストとは言いたくない)のではないでしょうか。

2020年2月8日追記

最終的に謝罪という形で全面降伏をする事を選んでしまったのは、2月3日の発表以降も中国動画サイトの公開停止など、売り上げに影響するような動きが止まらなかったからだと思っています。
集英社は中国という巨大市場を失う可能性に直面し、このリスクを回避する事を最優先したのだと予想します。

まとめ

企業的側面での意見なのでドライな言い方になってしまいましたが、つまり集英社も悔しい思いをしているはずなので責められないなという事です。

2020年2月8日追記

こちらに関しては謝罪後も私の基本スタンスは変わっていません。
中国市場を守るという会社判断の為に、2回目の発表で謝罪をするしかなかった。
現場の方々は悔しい思いをしたはずです。
ただ上にも書いた通り、堀越先生の謝罪も掲載した事は問題があると思っています。

漫画好きとしてはつらく悲しい話ですが、この手の集団に目をつけられた場合の対処方法は、個人・企業レベルでは非常に難しいのが現実です。世知辛いお話ですが。

今回は相手側に意見の受け皿がないので気持ちのやり場がなく、もどかしいですが、ネットでは一番の被害者である堀越先生に励ましのファンレターを買いたりグッズを買って応援しようとしている方もいるみたい。

私もネットの片隅で、堀越先生を応援しています。
そして理不尽サイコクレーマーの歴史不謹慎厨は五体爆散して消滅して下さい(本音)。

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