今週は土曜発売だったのでちょっと変則的な更新。
個人的には月曜更新の方がありがたいですねー。

さて、今週はちょっとだけ簡易版ですが、いつものように掲載順でやっていきますよ。


チェンソーマン 85話

なんだこれ……。
先週のヒキからこんな展開予想できる?

例えば木曜ぐらいにネットに早バレ情報が流れて、「次回のチェンソーマンは、DV的ブラックハンバーガー屋でコベニがチェンソーマンにバーガーセットを2回ブチ撒けます」とか言われても、絶対みんな無視するよ。意味が分からんもん。

本作は凡人読者による展開予想の無意味さを何回も教えてくれるなぁ。
先週「マキマさんと戦うのかな?でも勝っても負けても地獄だよなぁ」とか言ってた私がバカみたいだ。
ただ緊迫した展開が続いていた最近で、変な方向性だけど少しインターバル的な笑いがあったのも事実。
メリハリにはなってますねぇ。

さて、あっけなくやられたマキマさん。
食われてないので消滅はしてないとは思うんですが、チェンソーマンの今の行動原理が謎なんですよね。
マキマさんが「チェンソーマンに助けを求めた私はまもなく殺されます」と言っていて、それも意味が分からないんだけど、だとするとコベニ殺されるんじゃないの……?

ぼくのヒーローアカデミア 284話

おー、まさかこのタイミングで爆豪君の本音が。
「理解できねぇ自分の弱さを棚上げして」かー。
ここらへん冷静に分析できるのは彼らしいし、しかし一方それを言葉にできたのはかなりの成長ですね。

で、これを踏まえて、最後デクの「僕がどうなろうとも」ってあたりで「いやだからお前そういう所だぞ!」ってなるよね……

相変わらず自分の体を100%発動の残弾扱いしているデク。
「こりゃ最後までイカれた精神のままいくつもりか?」と思ってたんだけど、オールマイトの「こうなるまで省みることもできなかった」「話し合える時がくるさ」というセリフが出た事で、デクの過剰な自己犠牲にメスが入る可能性が出ててきましたね。

私なんかは今回の死柄木戦が最終戦か?ぐらいに思ってたんだけど、今回示された「爆豪君と話し合うフラグ」と、「4代目の謎フラグ」もあるし、まだ話は続くのかな?

デクの自己を犠牲にしないヒーローの在り方を、爆豪君が気付かせてあげて欲しい。
まず死柄木自体がヒーロー社会の歪みの象徴だし、4代目もワケありっぽい。
次シリーズは「歪みのない、あるべきヒーロー社会」みたいな事を取り扱ってくれるのかもしれないですね。

呪術廻戦 122話

やっぱり真人強いな!
虎杖の相性有利があってもこうなるのか……

あと何というか、ドス黒いんですよねコイツ。
「躊躇なく、そして効果的に他人の命を使ってくる」という姿勢が一貫してる。
で、虎杖への精神攻撃ねらいで釘崎さんを狙う、と。
本当に良い意味で、早く死んで欲しい悪役。

そして何故か一人で行動していた釘崎さん登場。
ご本人の仰る通り、今のところは全然見せ場がないんだけど、「尻尾巻いて逃げたってな(ケッケッケ)」ってガッツリ真人を挑発してくるあたり「ヤンキーの精神構造ゥ!」という感じで最高ですな!

さて、トンカチと五寸釘。
普通に考えると「舐めプか?」みたいな武器なんだけど、なんとか活躍して欲しい。
一方、芥見先生が素直に活躍させてくれるとも思えないんだけどね。

ぼくらの血盟 2話

いやぁ、久々に度肝を抜かれましたねこりゃ。

こういう展開って普通、世界観・キャラ・関係性を読者に説明してから、その後で「いつもいてくれる兄の有難さを再確認」みたいに幕間的に挟んでくる回と思うんですが、これ多分「作者の脳内では既にそれら説明が完了しているから読者を無視できている」という、ちゃんとした漫画が多いジャンプではなかなか珍しい芸当ですよ。

二人の「普段の関係性」が読者にはちゃんと示しけれていないので、それが欲しいのは言わずもがな、

  • 人間の匂いだけでこんなに吸血獣出てきたら、普段人間の街は大変じゃん。
  • わざわざ血を捧げないと灯りつかないの?
    電気使えよ。
  • フタマタって何だよ。買ったの?拾ったの?
    そういうのが普通にいる世界なの?

等、とにかく世界観への説明がない。

ただ、諸々の説明をスッ飛ばし、”それ”以外の描写への丁寧さを省く事で、むしろ作者さんのやりたい事だけは圧倒的に伝わってくる。
「人間なのにムチャをしながら頑張ってくれる、優しくて頼りがいがあって”ビジン”な兄」と、「潜在能力は高いけど、素直でワガママな弟」の、血の契約と心で繋がった強い絆が描きたいんでしょう。

ちょっとキツい言い方で申し訳ないけど、恐らく今後も「作者の脳内では当然のように周知されているけど、読者には一度も説明がされていない事」を土台に、「作者のやりたい関係性と描写」だけが連発されてくるような気がします。

かかずかず先生、典型的な「自分の為に描いている作者」が未熟なタイプですね。
「自分の為に描いている作者」自体はもちろん程度は様々だけど結構いて、それが多くの人に受け入れられるような配慮や描き方をしたり、作者と感覚が同じ人に強烈に支持されたりするので、それ自体は全然問題ないと思うんですよ。

それに「自分の為に描く作者」は望む場面を実現する為に絵が上手かったり、良い意味での剛腕作劇が展開できる事もあると思うんですよね。
だから問題は未熟である点かな、と。

現時点ではジャンプという掲載誌における違和感、読者を無視したやり方に疑問はあるんだけど、連載中ですら化ける可能性はあるので、見守ってはいきたいです。

アンデッドアンラック 32話(No.032)

いやだから!
「実は味方だと思っていた奴が敵組織のボスでした」とか!
「1人1能力のルールなのに複数のコピー能力を使える奴が登場」とかは!

普通32話で出てくる展開じゃないからね!
なんだこの漫画、どこまで出し惜しみしないんだ!

ビリー、とにかく謎が多いですね。

まず能力。
不可信が本当だとしても、タチアナ曰く「銃限定」ってのはいかにも怪しい。
不可信の延長線上でコピーができている?
どういう条件でコピーしてるんだろうか。

ここで「都合の良いチート能力でなく、何らかの否定能力」という方向で考察が進むの、私の中で戸塚先生への信頼が厚い証拠だよなぁ。

あと円卓を盗むだけならジーナ死亡直後が一番効率良いはずで、それをしなかったのは

  1. コピーの条件を整えていた
  2. ラグナロク発動直前までユニオンに課題を進めて欲しかった

のどっちでしょうね。
付き合いの浅い不死のコピーが出来ているって事は課題はユニオンに進めてもらった方が楽だって事かな?

あとやっぱりビリーの内面が謎。
今までのタチアナへの優しさが嘘だとは思えないし、にも関わらず今回の「能力が必要だ」「救ってやった恩義を返せ」とか、ちょっと扱いが意図的なぐらいにぞんざいなんですよね。
本当に欲しいならもっと言い方があると思うんだよね。
ていうかシビアな話、本気になれば子供一人ぐらい騙せるでしょ。
どうも勧誘が本気でないような気がする。

そんな感じで謎が謎を呼ぶ回。
いやぁ、もうハマッてますね完全に。面白いわ。
普通はこれでアンダーをサッと逃がしちゃうのが”お約束”なんだけど、この漫画に関してはどうなるか本当に分からんですね。
完全撃破とまではいかなくても、痛み分けぐらいには持っていってくれそう。
次回も楽しみだ。

あ、それと冒頭の拍車の描写。
言われてみれば靴に拍車付けてる時と付けてない時があったな!
これ、「音で回りを認識する為に付けてたけど、タチアナが目になってくれるから付けてない時もある」って事だったんですね。
キャラデザまで描写が細かいし、やっぱり関係性描写も含めてよく考えて作ってるよね、戸塚先生。

戸塚慶文 (著)集英社 (2020/9/4)

仄見える少年 4話

いや、悪くない。むしろ良いんですよ?
伊織のやる気の無さもあくまで個性の範囲で、展開を邪魔してないし、普通に優秀。
随所にあるホラー演出もちゃんと怖くて雰囲気が出ている。

でも……土台のキャラ配置や舞台が普通なので、あくまで「普通の中では良い方」なんだよなぁー。

いや「読者に世界観や関係性を説明せず、自分のやりたい事だけ描く漫画」がある中、本当にちゃんとしているプロの作品なんですよコレ。
凄い事だと思う。

でも……この漫画だからこそっていう、「作品に期待させるモノ」が見えないし、今後も見える気配がないんですよね。
どうするんだこれ、困った。

読切:レッドフード

第14回金未来の第一弾。
最近よく見かける作者さんだ。
絵は独特で個性がありながらも読みやすいし、話もちゃんとしてましたねー。

読切のテンプレに乗せつつ、あくまで主軸は「村の男の子が狩人になるまでの軌跡」にしているので面白い。
読切としても纏まっているし、少し変えて連載の1話にも出来ますね。

読切ってどうしてもパターンが決まっちゃうから、余程の飛び道具でも使わないと「これは面白ぇ~!」ってのは難しいんですよね。
作画や作劇とかから作者のレベルを測るしかなくて、その観点では今回良いんじゃないですか?

Dr.STONE 166話(Z=166)

すっかり忘れていた科学クラフト人気投票結果。
1位がコーラか!
2位の刀や5位の天文台とかもそうだけど、工程の複雑さやクラフトにかけた話数はほぼ考慮されない特徴が顕著に見えますね。
コーラはゲンが科学王国に寝返る言い訳に使われたり、サルファ剤のついでにさり気なく作って、ゲンが美味しそうに飲むシーンとか、かなり感情面で良い印象があるクラフト。
刀なんかは本当に見た目のインパクトやカッコ良さだけだったけど、確かにそれが良かったんだよなぁ。

この投票で読者の科学ニーズが「工程の描写自体」よりも「クラフトによって引き出される感情面」に注目されているのが分かりますね。

さて、前話で「現代兵器を知らないから突撃できるんだぜ」をやっておいて今回手榴弾への対処が完璧なのは「えぇ……どっちなんだ」とは少しなったんだけど、ここらへんはノリで合わせておくべきだよねっ!
あ、それと偽スタンリーさんがエロいです。
この漫画は登場人物に子供が多いから目立たないけど、Boichi先生は肉体描写が上手いので、女性の体つきとかもそりゃ上手いよね……。

で、偽スタンリー発覚からは流石のスピード展開。
短銃1丁で一気に制圧するスタンリーのヤバさからの……最後見開きで司の登場!
いやこの後半の怒涛の展開に合わせるような絵の躍動感と迫力、やっぱ上手いなBoichi先生!(今回2回目)
最後のページが急襲過ぎて読者もビックリしちゃったよ!

稲垣理一郎 (著), Boichi (著) 集英社 (2020/9/4)

高校生家族 4話

これ、読んでて爆笑する感じじゃなくて、「うわぁ普通にこんなの最悪だろうな」という感じで主人公に同情してしまう雰囲気だ……!

でも最後のお父さん、サーブする時に青春漫画みたいな空気感出してくるのはちょっとだけ面白かったです。
仲間先生、表現力あるのね。

ぼくたちは勉強が出来ない 174話(問174)

へぇー、カルテって「患者は昔からの友人で、手術をして欲しいと頼まれたけど、小さな診療所なので設備がないという事を理由に断って大学病院を紹介したけど、そこで死んでしまった。私は友人の信頼に応えられなかった」みたいな事が読み取れるぐらいまで詳しく書いてあるんだなぁ。

一応、成幸パパと先輩パパとの会話を中学時代(多分1年生)のあすみ先輩が聞いている描写があるんですが、推定5~6年前の会話の記憶をカルテと結び付けられるの、あすみ先輩優秀過ぎるぜ。

さて、そんな感じで負い目の理由が判明。
基本的には「あすみ先輩がそれで責任を感じるのは一切理解できんなぁ」とは思うんですけどね。
寄り添って考えると、「救いたい人に何もできない強い無力感」を、尊敬する大好きな親が感じている。
あすみ先輩は親への尊敬と医者としての責任感から、その子供である成幸君に同じような負い目を感じてしまうって事かな。

「そんなワケないだろ」と言い切れないのが、「自分(と診療所設備)が及ばない医者の無力感」ってのが、医者じゃないので想像出来ないんですよね。

あともう先輩パパのキャラを殆ど覚えてなかったんですが、冒頭から「成人カップルのイチャイチャ写真が欲しい」とか言い出して、やべー奴じゃん!
その後「あ、偽の恋人って知ってたんだ」と少し持ち直したものの、じゃあそれを知っててイチャイチャ写真撮らせたのはやっぱりやべー奴じゃん!となりました。

明らかになった先輩の負い目は、魔法の呪文「それはそれ!これはこれ!」で解決できる事が分かったので、あとはキッカケだけでしょ。
それよりも成幸君の「結局あんたの本心はどこにあるんだよ」は良かったですね。
おぉ、言ってくれたな!って感じ。
本ルートの成幸君はとても積極的である。

そして最後は緊迫の場面で次回へ続く!
嵐の中、取り残された子供がピンチ!

子供達がどうなってしまうのか、来週が気になって仕方がないですね。
善良な読者の皆様は、何とか助かって欲しいとドキドキを感じているはず。
私は善良じゃないので「おー、また子供が”大いなる意思”で動いてるわ」と思いました。

マッシュル 31話

ガチ戦闘にならなかったのは意外ながらも、まぁいつもの雰囲気でスルーされて次回に続く。
今回気になったのは、「アベルを倒せばコインは総取り」「魔法界は問題が山積み」「一人でも強い人間が仲間に欲しい」の所。
もしかしてこれ、神覚者になってからも先があるような感じか?

話の規模が学校を越えて魔法界になりそうな気配もするし、もしかしたら結構長いシリーズになるかもしれんですね。

灼熱のニライカナイ 11話(depth:11)

海中でスタンガンを使っても、早々にバッテリーが放電しちゃってるので使いものにならないぞ!
いやまぁ、色々やっておいて最後の決め手が「刑事の勘」とか、他にも突っ込む所はあるんですけどね。
でも何か真面目に感想書かずにボケーっと眺めてるのが幸せなタイプの漫画だよねコレって。

AGRAVITY BOYS 36話

まさかの野球回……ではなくパワプロ回!

最後のオチ、「サガはサヨナラ男なんだ!」「なるほどね」ってなる読者は何%いるの!?
いやパワプロやってる人は沢山いるだろうけど、本当にこのオチで良いの!?

中村先生のパワプロ愛が溢れた回でした。
た、たまにはいいのかな……?

武芸道行NERU 1話

なんかヒッソリ始まった電子限定連載。

絵も読みやすいし、主人公の「基礎能力は高いし、見ただけで技を覚える事が出来る」ってのは成長性も高いので、そこそこ面白そうな導入ではありましたね。
でも電子版の短期連載に似合わぬ長大な設定だよねコレ。
どこまでやるんだろうなぁ。

今週のベスト3

  1. アンデッドアンラック
    いやぁ、前から好きでしたが本当に面白いですねコレ。
  2. ぼくのヒーローアカデミア
    爆豪君の成長と、話の広がりを感じた回
  3. 呪術廻戦
    芥見先生、本当にバトル上手いよね……

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