買われたら感想書くリスト企画の第二弾、かぐや様は告らせたい 5巻感想です。
過去のかぐや様感想の一覧はこちら。
さて、恋愛イベントの乗り切れなさに不安を持ちつつも、日常コメディとして楽しみを見つけ始めてきた前回。
既読者からは「5巻までは読むべき」と聞いており、いよいよその5巻に到達だ。
作中では夏休みに突入。
一体何があるのか不安になりつつ読んでいく様を見届けてください。
41話
冒頭1ページ目からキタ!!

豊実さんの水着、エッッッロ!!
サイズもそうだけど、単純に水着のチョイスがエロいな……。
先人達が「5巻まで読んで」って言ってた意味が分かったよ。このシーンの事だったんだね。
まぁそれは20%冗談として、本編は「夏休み中も会いたいけど自分から声を掛けられずにすれ違う二人」の描写のみ。
た、溜めるなぁー……。
1話使ってこれだけ溜めるんだから、この夏休み編はガッツリと恋愛要素でブン殴ってくる可能性が高いと思われる。
豊美さんで浮かれている場合じゃないな。
42話
白銀君、Twitterやってるんだ。何か意外……!
そして四宮さんは予想外にITオンチ!ちゃんとした弱点は初めてじゃない?
開口一番「インターネットが壊れた」の一言で四宮さんの情弱っぷりを説明するの、やっぱり作者さん言葉が上手い。
しかし結局白銀君の鍵アカに申請ができず、平行線のまま。
ここでもまだまだ溜めてくる……!
43話
何か絵柄が違うオッサンの孤独のグルメみたいな回が始まったぞ!急にどうした!?
オッサン視点でラーメンを食べる藤原さんの話。
見た目や性格の素直さから藤原さんは結構好きなので、まぁたまにはこんな回があっても良いですかね。
そして何よりも収穫なのは――

豊実さんがオットリした喋り方なのに私服がエロいという事が発覚した事ですよね……
なんだこの人……縦セーターから水着、そして今回のヘソ出しと、服装のチョイスがエロ過ぎるよ……
そしておまけページ、もう次回以降出て来ないであろう「都内ラーメン四天王」をしっかり紹介してるの、本来ラブコメが掛けべき労力じゃねぇ!
キャラデザもそうだけど紹介コメントが秀逸で、作者さんのセンスが爆発してるな。
素晴らしい。こういうのは好き。
44話
おぉ……一転してシリアス。
四宮さん、何となく予想してたけど、束縛キツイ上に親から愛情が注がれていないタイプの子であったか。
あんなに楽しみにしていた花火大会に、全く持って一方的な理由で行けなくなってしまう四宮さん。
ずっと「大丈夫」「慣れている」と自分に言い聞かせて、買い物も花火も参加できず、誰とも繋がってないツイッター上で吐き出した”本音”を拾い上げる白銀君!頑張れ!
45話
おー、おまけページにもその努力が補足されてたけど、白銀君頑張ったな!
花火大会の時間内には間に合わず「ダメかー」と思わせといて、最後移動中のタクシーの中で花火が見れたのは良かった。
でも当の四宮さんは、頑張ってくれた白銀君から目が離せず、自分の心臓の音で「花火の音は聞こえない」というサブタイの挿入。
いい感じの演出だー!
夏休み編は全てこの45話の前振りみたいなもんで、今回の話でそれを爆発させたワケね。
……うん、「気合が入ってるな」とは思う。
ただ、正直に感想書くけど……私には悲しいぐらい響かないな……。
この一連の話、世の中の皆さんの評価はどうなんだろう。
私には今回のこれ、「演出頑張ってるな」ぐらいの感想して出てこないんだよね。ヤバイな……
ちょっと躊躇したけど正直に書くわ。
非常に恐ろしい想像がある。
先駆者の皆様が言っていた「5巻まで読んで」が、この回を指している可能性がある。
「よくできている」とは思うけど、しかしこれは1mmも私の心を揺らしていない。
普通の読者が見所だと思っている見せ場回が、普通の回以上に響いていない。
これは非常に絶望的な状況ですよ。
何なんだ私は。人の心がないのか?
改めて再認識したんだけど、私の中で「恋愛におけるドキドキ描写」に関する関心度が、”低い”を通り越して“無い”んですよね。
要は今回、四宮さんは「惚れなおした」んだと思うんだけど、そういう「惚れ直す」という感情が私にとって関心が無く共感もできないから、こんな事態になっている気がする……。
「本来の読者とどこがどう違うのか」「私に無い回路はどこなのか」を掘り下げると、ちょっともう立てなくなるので、深く考えずに続きを読みます。
というか5巻はここまで1日で読んだんだけど、冒頭の豊美さんの水着であんなにテンションが上がったのに、一転してここまでテンションが落ちるとは思わなんだよ……。
続きを読みます……
46話
おぉ、前回カッコ良い所を見せた白銀君だけど、振り返って自分の行いにイタさを感じるという思春期特有のやつだ!
四宮さんは普通に照れてただけなんだけど、結果的に白銀君は「四宮さんにイタい奴だと思われた」と認識しちゃったので、ちょっと可哀想!
四宮さんが一歩進んだのに対して、白銀君はこれだと後退しちゃうんじゃなかろうか。
いや別に恋愛が進展しないのはそれはそれで結構なんだけど(そういう所がダメなんだよ)、白銀君頑張ったのになぁ。
あと何となく「花火回みたいな青春ムーブはそんなに連発しないよ」という作者さんの意図を感じなくない。
意図的に台無しギャグを振ってきてない?
47話
白銀君と四宮さん、同じ選択授業をどうやって選ぶかという話。
久しぶりの頭脳戦なんだけど、四宮さんが「白銀君の選択を狭めたくない」という優しい理由で後追い戦略を取るのは、ちょっといつもと違う読後感。
何だかんだで白銀君と一緒の授業になれて喜ぶ四宮さんには、素直に「良かったね」となれたよ。
48話
何回か生徒会に恋愛相談をしていたカップルが”一線を越えた”かどうかで童貞二人がアタフタする、久しぶりのおバカ回だ!
白銀君は前にモンスター童貞という説明あり。石上君は明言されてないけど童貞みたいね。
いやしかし、校内で人目があるの分かってて首筋にキス出来るカップル、完全にヤッてるでしょ。間違いない。
そしておまけページ、この恋愛相談カップル回では毎回おまけページに登場していた女の子がメチャクチャ泣いている……!

今までギャグ調の顔で「ガーン!」って感じだったのに、何でこんなリアルな表情で泣かすの!?かわいそうでしょ!
49話
私の好きな白銀君の苦手克服回!今回は「魚と血が怖くて捌けない」だ!
今回は努力の成果が出る……と見せかけて、お試し用に買った魚に藤原さんの情が移ってしまうし、授業でも魚は捌かない事になりましたっていう脱力系オチ。
ちょっと今までと違う変化球できたな……!
白銀君の妄想で毎回恒例の「お可愛いこと」なんだけど、クラスと授業が違うのに急に四宮さんが教室の外から生えてきたので声出して笑ってしまった。


あと性癖がノーマルな皆様におかれましては全員がそう感じたに違いないんですが、このコマの藤原さんにはイケナイ想像しちゃうよね……

50話
お、「白銀君の誕生日を祝いたい四宮さん」の話だ。
誕生日ネタ、学園ラブコメではそう何回も使える手段じゃないので、どう調理するのかは少し気になるね。
四宮さんの藤原さんへのアタリの強さとか、4日前で既に誕生日ケーキを予約しているというガチっぷりとか、色々小ネタが面白かった。
そして諸々の勘違いの結果、誕生日は四宮さん単独でお祝いする流れに。これはまた恋愛パートの予感がするぞ。
今巻の花火回が響かなかったせいで、もはや恐怖すら感じるな……!
5巻振り返り
さて、5巻読了!
いやー、今回は……盛り沢山の巻でしたね。
フォローってワケじゃないけど、花火回に向けた溜めの作り方は上手かったと思う。
四宮さんのツイッター導入回も、単独で成立してたのにしっかり伏線として機能してたしね。
「本日の勝敗」やサブタイトルを入れるタイミングなど演出も上手かったし、花火回で作者さんの実力の高さが発揮されたと思う。
唯一問題があるとすれば、それでも尚1ミリも私の心が動かなかった事。
私がリスト企画第一弾で読んだ『五等分の花嫁』との違いは恐らく「恋愛以外の軸の存在」だと思う。
家庭教師や信頼の獲得など恋愛以外の軸があり、また人間ドラマの側面があった五等分の花嫁に対して、かぐや様はコメディパートでも恋愛が軸なんですよね。
そうなってしまうと申し訳ないけど、恋愛が苦手な私には取っ掛かりがない。
どちら優れているという話じゃなくて、あくまで性質の差。
ただ私にとっては、この差があまりにも大き過ぎる……。
その場その場のコメディは楽しめるとして、人間ドラマやミステリみたいな「恋愛とは別の軸」が用意されないと続きモノとしての訴求性がないんですよね。(あくまで私に限った話ですよ)
さて、ここから先どうするか。
コメディとキャラ好感度を頼りに刹那的に楽しむ事は出来ると思うんだけど、今後「先が気になる」「続きが読みたい」という所まで私の印象が前向きになるかというと……少し怪しい気はする。
ただ、もちろん楽しむために読んでいる訳ですよ。
前向きに”自分にとっての良さ”を探していきます。
ところでお楽しみのカバー裏。
やっぱり毎回あれだけレベルの高いネタを考えるの難しいよね……!
でも文章をなるべく面白くするサービス精神、嫌いじゃあないぜ!
ちなみに単行本カバー下、電子書籍だと掲載されてないらしいので注意です。
つづく!
